降魔表 ~我々は如何にして悪魔の軍団を退けたか by夾山禅師 2/3話(出典:碧巌録 慧芳附刊「夾山無礙禪師降魔表」)

この世の全てを成立させている十八界(=六根+六塵+六識)のそれぞれから勇者を選抜し、「体空」の旗印の元に集結させました。

そうです。「打ち破られるべき本体を持たない」という無敵の旗印です!

たとえば、勇者「直心(じきしん)」は相手の戦闘力を直ちに見抜き、勇者「一正」は一撃で百の邪を消滅させることができるのです。

頑丈な鎧に「三昧」の鉾を握りしめ、「禅」という弓に「智」という矢をつがえ、「光明慧」というライトサーベルを振りかざし、さらに「ゲート・トレメンダス(大乗門)」という名の訓練場で戦闘力を高め、「レスト・イン・ピース(寂滅)」という名のテントで体力を回復させて戦闘に備えます。

自他の区別なく現在過去未来を見通すことができる「三明」という名の山頂に軍旗「体空」を掲げ、「八正路(正しく見る、正しく考える、正しく語る、正しく実行する、正しく暮らす、正しく努力する、正しく注意する、正しく集中する)」に兵力を配置し、「大覚(究極の悟り)」将軍に投降者を再教育させて自軍の兵力とし、四方に遊撃させて敵将「妄想」と「無明」の行動を封じ込めました。

「慈悲」王は「三毒(貪り、怒り、愚かさ)」の砦を撃破し、「忍辱」元帥は「憤怒」城をおさえこみ、「精進」軍は敵の工作隊「傲慢」を無力化し、「喜捨(進んで寄付する)」隊は「慳貪(ものおしみ、執着)」の悪党どもを逮捕しました。

ここに至って敵軍は形勢を立て直すべく総攻撃を開始し、殺気は天を衝きました。

(つづく)


<漢訳原文>
遂點十八界雄兵。
並立體空為號。人人有無礙之力。
箇箇懷勇健之能。直心為見性之功。一正去百邪之亂。
擐堅固甲。執三昧鏘。智箭禪弓光明慧劍。
向大乘門中訓練。寂滅山內安營。三明嶺上開旗。
八正路邊排布。遣大覺性。為捉生之將。
遊歷四方。搜求妄想之蹤。抄截無明之蹟。
復使慈悲王。破三毒之寨。忍辱帥伐嗔怒之城。
精進軍除傲慢之妖。喜捨士捉慳貪之賊。
逡巡而魔軍大起。殺氣衝天。