「般若心経の秘密」 第16話(出典:般若心経秘鍵) 完結

オレは今ここで、般若心経の秘められた意味につき、密教マスターのオレ様ならではの角度から注釈を加えさせてもらった。

般若心経は、まさにその一文字一文字に真理が満ち溢れていて、始まりもなければ終わりもなく、我らの心そのものなのである。

見ようとしない者には見えないが、冒頭述べたように、「文殊菩薩が装備している鋭い剣は我らの愚にもつかない妄想をばっさりと切り捨て、般若菩薩がサンスクリットで書きおろした言葉の数々は我らに正しく生きる道を教えてくれる」のだ。

般若心経は人々の混乱を取り除く妙薬である。
願わくはこの、まさしく甘露とでも呼ぶべき妙薬によって、無明の闇を根こそぎにして煩悩の大軍団を撃滅せんことを!

<あとがき>

西暦八一八年に伝染病が京都で猛威をふるい、これを鎮めるために嵯峨天皇は紺色の台紙に金色の塗料で般若心経を書きあげた。

そこでオレ様が頼まれてこの解説書を書きおろした次第なのだが、まだオチの部分を書いてもいないうちに、道端で倒れて死んでいたハズの人々は次々と生き返って起き上がりだした。

しかもその時はまだ真夜中だったにも関わらず、突然太陽が輝きだして辺りをまばゆく照らしだしたのだ!

この際だから、なぜオレ様がこのようにお経の真実に詳しく、不思議な力を持っているのか教えてやろう。

初めに「このお経は、今を去ること二千年前、かつてブッダがインドの岩山グリドラクータ、いわゆるところの鷲峰山にいた頃に弟子のシャーリプトラたちに対して説いたものだ」と説明したよな?

オレはその時、まさにその場に居たのだよ!!

仏教の本場仕込みの「空海」という名のオレ様 これを記す

<般若心経の秘密 完>


スポンサーリンク

フォローする