香港のビジネスと文化の現場に触れる(その1)

今回と次回の記事は、4月に訪れていた香港訪問について、言及してみたいと思います。

香港100万ドルの夜景

この半年ほどで3回目の訪問となりましたが、改めて様々なものが見えてきたように思います。
今回は、お客様方と共に香港を訪れ、現地のパートナーから香港の仕事や生活などの生の実態を教えてもらうということと、“Hong Kong Electronics Fair”という展示会を見学することが大きな目的でした。

Hong Kong Electronics Fair 香港展示会2

パートナーのセミナーは非常によく準備されていて驚かされたのですが、内容としても、非常に興味深いものばかりでした。
教えてもらって改めてわかったのですが、香港はまず税金が非常に安いです。また現地に会社を作るのに、現地人を採用しないといけないといった規定もないため、香港に子会社を作るハードルが非常に低いです。従って、直接商品を目的国との間で輸出入するよりも、(たとえペーパー上であっても)香港を経由した方が結果として安くなったりするようです。

また、香港は地政学的にも中国という世界でも有数のマーケットの入り口であり、文化的にも欧米文化と中国文化が混じった地域です。結果として、多くの国際的な企業が中国へのゲートとして香港を選んだり、逆に中国人が投資に来たりしているようで、現在はかなり好景気なようです。

ただし、香港での生活環境は非常に厳しいものがあります。まず労働時間が非常に長く、現地の労働法でも週の総労働時間の上限が100時間を超えるようです。つまり、週に6日15時間働いてもお釣りがくる状況です。その一方で、平均給与が日本と比べても少し少ない程度なのに、生活コスト、特に家賃が非常に高いです。一戸建ての家を持つなんて夢のまた夢で、高層マンションの小さな一室に住まざるを得ないのが現実です。

香港

それでも男手だけでは暮らしていけないので、共働きが当たり前で出産直後であっても女性は働きに出るようです。子供の世話のほとんどはシッターが行い、家事もシッターかメイドが行います。また子供も厳しい香港の競争を勝ち抜くため、幼少のころから様々な習い事に勤しみます。
学習の結果とシッターとのコミュニケーション(多くのシッターはフィリピン人やマレーシア人で、中国語が話せない)のため、幼少のころから英語に慣れ親しんでおり、香港の人は5歳になるころには皆英語が話せるそうです。ただし、そのような状況で子供を複数人育てられるはずもなく、出生率は日本よりも低い数字になっています。

昨今の日本も、出産後も安定して女性が職場に復帰できるよう様々な改革がなされていますが、その究極の形が香港にあります(結果として出生率は日本より更に悪くなってしまっていますが…)。

6月25日更新の(その2)へ続きます。