暑さ寒さを避ける方法 4/4話(出典:碧巌録第四三則「洞山寒暑廻避」)

洞山和尚の理論には、さらに石女、木馬、無底籃、夜明珠、死蛇など十八種類の譬えがあるのですが、つまるところ全て「真理の本体」の話です。

冒頭の会話で、僧が「暑さ寒さを避ける方法」を尋ねたのに対し、洞山和尚はクリスタル製の古い宮殿上に「暑さ寒さがないところに行け」という満月を掲げました。

そして僧は「どうやったら行けるのか?」と、名犬の誉れ高い韓盧が獲物を追う時のごとく、月に向かって駆け上がってしまったというわけです。

で、宮殿の一番上まで駆け上がったところで、「暑い時は焼け死ぬほど熱くなり、寒い時は凍え死ぬほど冷え込ませろ」と言われて月を見失ってしまったと。

ちなみに「韓盧」とは「戦国策」に登場する名犬です。

そこには「中山に生息するウサギはとてもすばしこくて、韓氏の飼っている盧という猟犬でなければ捕らえることができない。」と書かれています。

雪竇和尚は洞山和尚に質問した僧を、この盧に譬えました。

さて、読者の皆さん、ここに込められた雪竇和尚の思いやりがおわかりでしょうか?

・・・そもそも、ウサギを捕まえてどうするつもりなのでしたっけ?

<暑さ寒さを避ける方法 完>

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