どこから来たの? 2/3話(出典:碧巌録第十則「睦州問僧甚処」)

それはともかく、冒頭のエピソードで睦州和尚に声をかけられた僧はそれなりに修行のできた人物だったのですが、残念ながら竜頭蛇尾となってしまいました。

師匠が弟子に声をかけて怒鳴り返されるなどというのは通常あまり考えられない展開ですので、これが睦州和尚でなかったらビックリして対応に困ったところです。

さて、この僧は師匠から「どこから来たの?」と尋ねられて直ちに一喝したわけですが、これは果たしてどういうつもりなのでしょうか?

睦州和尚はそれを聞いて「一本取られた」とだけ言いましたが、これは僧の一喝をひとまず横に置き、このあと僧がどうするのか様子を伺ったのです。

僧はもう一度喝を入れましたが、これは悪手です。
案の定、睦州和尚に「三回、四回喝した後はどうする?」などと言われて身動きがとれなくなってしまいました。

ここでもし気の利いたことを言うことができれば、この僧は睦州和尚から「見掛け倒し」などと言われることなく意気投合できたでしょうに残念なことです。

ではなんと言えば「見掛け倒し」と言われずに済んだのでしょうか?

私は、本当に地に足のついた人物であれば「三回、四回喝した後はどうする?」などという言葉には取り合わずに行動するのではないかと思うのですが、この僧はグッと詰まってしまったので、睦州和尚にダメ判定されてしまったというわけです。

今回のエピソードに対して雪竇和尚が詠んだポエムを見てみましょう。

二度ある喝は三度ある?
やり手の男は臨機応変。
これでトラの頭にまたがったつもりなら、二人ともお先真っ暗!
お先真っ暗なのはどこのどいつだい?
天下にひきだして皆に見せてくれようか。

―――――つづく

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