圜悟和尚は夾山(かっさん)におられた時にこの書物「碧巌録」のコンテンツを完成させ、禅の奥深い世界を後世に知らしめようとされました。
なんと偉大な事業でしょうか!
一方、圜悟和尚の弟子だった大慧和尚は学生たちが「碧巌録」の奥深い意義に取り組まず、言葉遊びに終始していることを憂慮して、「碧巌録」を焼き捨ててしまいました。
さて、ここで読者の貴方に質問です。
たった一代しか違わない師匠と弟子の間でやり方が真逆に見えるのは、アリでしょうか? それともナシでしょうか?
今回、編集者の張煒氏が「碧巌録」を復刊させるというのですが、これはまたどういう風の吹き回しでしょうか?
この本をしっかりと読んだ上で、自分の頭で答えを出してくださいませ。
大徳壬寅(1302年)中秋 天童山七代住職 浄日 拝手し、謹んで書す
<浄日和尚による後書き(1302年) 完>
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