鉄の牛 1/7話(出典:碧巌録第三十八則「風穴鉄牛機」)

鏡清(きょうしょう)和尚と、当時まだ若者(25歳)だった風穴(ふけつ)和尚との問答です。

清:「やぁ、どこから来たんだい?」
穴:「東の方からだよ。」

清:「途中に小川があったろう?」
穴:「オレ様の船は空を行くのだ。ちっぽけな川など、気づきもしなかったよ。」

清:「なんのアニメの見過ぎか知らんが、二次元の世界で空など飛べるわけがないだろう!」
穴:「オレ様のスクリューが回転する迫力には、海だってビビっちまう。だから空を超えて行くことにしたのさ!」

清:「じゃあ、「コレ」をどうするつもりだい?」
穴:「・・・なんだよ、「コレ」って?」

清:「ほらみろ、やっぱりまるでわかっちゃいない!」
穴:「なんだ、その話か・・・ そんなものぐらい、自在に操れるよ。」

清:「これだから中二病は始末におえない・・・ 寝言こいてないで現実を直視しろ、このタコ!」
穴:「見くびらないでいただきたい。小さな水たまりもたくさん集まれば山を見えなくすることができるし、子猫だって賢ければ豹を負かせるのだから。」

清:「・・・オレが本気で怒り出す前に、とっとと失せろ!」
穴:「言われるまでもない。あばよ!もう二度と来ねぇからな!!」

―――――つづく

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