雲門和尚の餅粥 3/3話(出典:碧巌録第七十七則「雲門答餬餅」)

雪竇和尚はこのエピソードに対して、次のようにコメントました。

「超越した境地」の話をしたがるヤツらは本当に多い。
そして、そんなことを言い出した時点で既に「ひび割れ」だらけだということに気づいていない。
餅や粥を詰め込んでひび割れを埋めようとしても埋めきらず、古今東西間違いだらけ。
大地の広さに戸惑う気持ちもわかるが、人の言葉をあげつらうばかりでは、永遠に悟れる時はこない。

雲門和尚は、また次のようなことも言っています。

「だいたいオマエらときたら、「参禅」や「学問」にかこつけて、何かと言えばすぐ「「仏とか歴代の高僧とかを超越した境地」についてアレコレしたがる。逆にオマエらに尋ねるが、一日二十四時間、行住坐臥、トイレで用を足すとき、また肥溜めのウジや市場で生肉をのせる台の中に「仏とか歴代の高僧とかを超越した境地」はあるのか? それともないのか? 今すぐスパっと説明できるヤツは前に出ろ! 出られないというのであれば、オレ様のゆく道を塞ぐようなマネはやめてくれ!!」

しばしば、勝手に一人合点して土の上に泥を塗った挙句、わざわざ自分に手枷足枷を付けて、ご丁寧にも鎖まで取り付けて満足気にしているような人もいたりしますが、いったいなにをやっているのでしょう・・・

雪竇和尚の指摘にもあるように、「超越した境地」という問いには「大きなひび」があるのです。

雲門和尚はそれを見て、親切にも「餅、粥」で塞ごうとしてくださったのに、この僧には伝わらなかった。これ即ち「古今東西間違いだらけ」です。

近頃の連中ときたら「餅」や「粥」についてアレコレ勝手に勘違いし、さもなければ「超越した境地」の話をしだします。

もう一度言いますが、そのどちらの中にも真実はないのです。

さて、それではいったいどこにあるのでしょうか?

あと三十年お待ちいただければ、私は人間を超越した存在となって貴方の前に姿を現しますので、答えはその時にでもお伝えすることにしましょう。

<雲門和尚の餅粥 完>

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