法眼和尚の答え 1/5話(出典:碧巌録第七則「法眼答慧超」)

とある僧が法眼和尚の前に進み出て質問しました。

僧:「和尚! 私、慧超と申します! 「仏」とはいったい何なのでしょうか?」
法:「オマエは、慧超じゃないか。」

言葉になる前の、いわば言葉の本体は、どんな超人であっても伝えることができません。
それはまるで宇宙の彼方にあるようなものです。

仮に言葉になる前に理解したとしても、それは恐らくカンチガイです。

昔から言うではありませんか。
「天も覆いつくせない。地も載せきらない。虚空に入りきらない。太陽や月も照らせない。」、と。

「仏」など必要としない境地までたどり着いて、ようやくあと少しといったところでしょうか。

まだそこまで行っていないというのであれば、せめて毛筋ほどの小さなものの上にも真理を見出して大光明を放ち、手当たり次第にもぎ取るもの全てに間違いがない、というところまでは行っておきたいところです。

さて、いったい私は何の話をしているのでしょうか?

どれほど難行苦行に耐えたかなどは、真理とは関係ありません。
ちゃんと結果を出していただかないと。(苦笑)

啐啄同時(そったくどうじ:鳥のヒナが卵から出ようと鳴く声と母鳥が外から殻をつつくのが同時であってはじめて孵化できるように、学ぼうとする者と教え導く者の息が合うこと)という言葉がありますが、法眼和尚はまさしく啐啄同時の芸風の持ち主であり、現象世界を超越して自由自在、かつ臨機応変に方便をふるうことができる素晴らしい人物でした。

ただ、この公案も言葉面だけでわかったような気になる人が多くて、今どきの人に至っては「これは「質問者の慧超さんは、もう既に仏だ」って言っているんだよね?」などという始末・・・

―――――つづく

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