法眼和尚の答え 3/5話(出典:碧巌録第七則「法眼答慧超」)

法眼和尚が500人の弟子を抱えていた時、世の中は一種の仏教ブームでした。

ちょうどその頃、疎山和尚のところで修行していた徳韶(とくしょう)和尚はすっかり悟ったつもりになって、疎山和尚の肖像画や著作を担ぎながら子分を引き連れてあちこち行脚しており、法眼和尚のところにも立ち寄りましたが、すっかり天狗になっていた徳韶和尚は自分では問答に行かず、かわりに子分に行かせていました。

ある時、法眼和尚に「「禅の神髄」とはいったい何なのでしょうか?」という質問をした僧がいたのですが、法眼和尚の回答が「禅の神髄だよ!」というものだったので、言葉もなく引き下がるという事件がありました。

その場に居合わせた子分からその話を聞いた徳韶和尚は、頭を叩き割られたような衝撃を受け、その場で究極の真実を悟ったそうです。

そして「究極の真実は、世間であれこれ取り沙汰されているようなものとは全く違うものであった。心の外に法はない。つまり、世界とは私のことなのだ!」と発言した徳韶和尚に対し、法眼和尚は「うむ、その言葉が聞きたかった。この場をもってオマエを後継者に指名する。オマエならワシよりずっと立派にやれるだろう。」と言ったとか。

なぜこんなことになるのか、おわかりでしょうか?
おっと、私に質問するのはナシですよ。ちゃんと自分でも考えないと!

もし徳韶和尚のように悟ることができたなら、世界中の人のために尽くすことなど余裕でできるハズ。

雲門和尚は仰いました。
「自分一人で考えるだけでは悟りは遥か遠くのままだ。ヒントを出している時によそ見していたのでは、すれ違ってしまうぞ!」、と。

―――――つづく

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