今回紹介するのはヨルダン出身でムスリムの友人M君です。
歳の頃は20代後半、パイロットや石油関連のエンジニアをした後、イギリスの大学で一から勉強し直すことにしたようです。
ちなみにみなさん、ヨルダン出身のムスリムと聞いてピンときますでしょうか?
正直なところ、私はヨルダンと言われてもどこかわかりませんでしたし、ムスリムの人たちの考え方や文化なんて全く知らなかったので、全くピンときていませんでした。
ヨルダンについては次回に詳しく書こうと思いますので、今回はムスリムについてだけ。
基本的なことですが、ムスリムはイスラム教徒のことでして、中東の国の出身者はほとんどがムスリムです(ちなみにアジアでもマレーシアやインドネシアではムスリムの人は多いです)。
私は、宗教はなんですか?と聞かれると、仏教徒ですと答えます。中高六年間仏教学校に通っていましたし、いまだに般若心経は唱えられるので嘘はついていないはず(苦笑) しかしだからといって、精進料理を食べるわけでもないですし、毎日般若心経を読経するわけでもありません。
仏教の場合、厳しい戒律に従うのはお坊さんだけというイメージですよね?
しかし、ムスリムを我々と同じように考えてはいけません。彼らの日常生活は宗教と深く結びついており、中には宗教のために生活があると考えているような人もいます。
ムスリムにはコーランに定められている様々な戒律が課せられています。たとえば、豚肉は食べてはいけない、お酒は飲んではいけない等で、ほとんどのムスリムの人たちはこれらに従っています。
特にM君の場合、エンジニアです。エンジニアの彼に「神が世界と人間を作り、人間のために様々な(彼曰く論理的な)戒律を設けたんだ。どうだ科学的だろう?」と言われると頭がクラクラしそうです。
そんな彼の前で一度輪廻転生の話をしたことがありました。
仏教の考え方では悪いことをした人は罰として動物になったりするんだよと説明したところ、それは「論理的でない」と言われました。「動物と人間では数が合わないから」だそうです。
私の中では宗教の考えって、論理や科学を超越した世界にあると思っていたのですがね…ほんと世界は広いです。
こんな敬虔なイスラム教徒のM君、さぞかし品行方正な男性を想像されるかもしれませんが…
実は彼、かなりのプレイボーイです(苦笑)
私としては、それはちょっと女性に対して失礼じゃないか…?ということを平気で言います。
どうも敬虔なムスリムである一方で、民族的な考え方も色濃く彼の日常生活には影響を及ぼしているようです。
エンジニアであると同時に敬虔なイスラム教徒、敬虔だけどプレイボーイ、なんともギャップの大きい彼でしたが、彼の魅力に惹かれ私はヨルダンを後日訪れることとなります。
中東、それも特に伝統的な中東の考え方を教えてくれた友人です。