典型的な中東の男性? カタール人のI君の場合

今回紹介するのは、大学院での友人ではなく、カタールで出会ったI君です。

カタールを案内してくれた私の友人の同僚で、年齢は30才過ぎ、金融関係の仕事をしていました。大の日本好きで、乗っている車は日本車でしたし、日本のアニメや映画は勿論、歴史についても詳しく、新選組の話で盛り上がっていました。

ちなみにイニシャルで恐縮ですが、I君の本名は私が好きだった某アニメのキャラクターと同じ名前でした。ただ、アニメは中東の情勢の描写に力を入れていたにも関わらず、I君と同じ名前を持つキャラクターは女性でした。I君曰く、女性にはほとんど使わない名前だとのことだったので、単純に製作者が勘違いしていたのでしょうか。

そんなI君とはカタールで出会い、旅に同行してもらい色々と教えて頂いたのですが、付き合っていくうちに典型的な中東の人の行動パターンを垣間見た気がします。

まず非常に明るく、気さくになんでも話してくれますし、冗談も色々言ってきます。また、「基本的に」親切なので、様々なことを提案してくれますし、アテンドも快く引き受けてくれます。
ただ、少し面倒だと感じると、色々な理由を述べながら、結局はやらないということがありました。

たとえば、カタールで結婚式に参加する機会がありまして、式にも彼のアテンドで参加することになっていました。
ちなみに私は新郎新婦の友達でもなんでもなく、新婦の友達の友達=赤の他人です。ただ、どうも中東の結婚式は基本的に誰に対してもオープンで、ふらっと寄って見て回り(食事も食べられます)、新郎に挨拶をして帰る、ということができるようです。ご祝儀も参加費も必要ありません。日本では考えられないですよね、全くの赤の他人が無料で結婚式に参加しているなんて(苦笑)。

ただし、それでもイスラム教徒の世界なので、男女については厳格です。中東の結婚式では、花嫁側と花婿側に会場が分かれています。つまり、花婿を見られるのは男性の友人だけ、花嫁を見られるのは女性の友人だけ、となるわけです。
従って、もともとの私の友人は女性であるため、私にアテンドするわけにはいきません。そこでI君の登場となったわけですが…。

結局、結婚式場に到着できませんでした(苦笑)。どうも結婚式の場所をちゃんと調べてこなかったらしく、ローカルの人なのに結婚式場にたどり着けません。行く先々で道行く人々に聞いてくれてはいましたが、結局見つけ出せませんでした。
最終的に、近くにあったショッピングモールに入り、なぜかショッピングモールを案内してくれて、最後にスターバックスでお茶をして解散となりました。結婚式に行くためにスーツを着用したアジア人と、民族衣装に身を包んだカタール人が、スタバでお茶をしている姿は少し異様だったかもしれません。

思い返せば、他の中東の友人たちとの間にも似たような珍事が多発しました。基本的に親切なので、何かをやってくれようとはしてくれます。ただ、日本人のように細かいところまで気を使わず自然体で行動するので、こういったトラブルが発生します。

仕事ではなるべく御免こうむりたいですが、プライベートではこれくらいの緩さの方が幸せ係数は高くなるのでしょうかね。

私がカタールに行くのは勿論、いずれ彼も日本に来たいと言っていたので、その際は是非お礼も兼ねて案内をしてあげたいですね。勿論スタバ以外を、です(苦笑)。


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