世界の若者にインタビュー 中国人ミリさん 4ヶ国語を操る才女(後編)

大連出身で、現在ポーツマス大学留学中の中国人ミリさんのインタビュー、後編です。
前編はこちらへどうぞ。


ミリさんインタビュー

ミリさん

Q,前編で、中国と比べてイギリスの良いところをうかがいました。逆に、中国の方がいいと思うところはどんなところでしょう?

まず、物価が安いです。中国の大学の学費は、私の場合一年間で500£(約70000円)、寮費は一年で90£程度(約12600円。ちなみにイギリスの場合、一週間でこれくらい)だったので、こちらはお金がかかります。学生食堂も充実していないですしね…。

また、イギリス人の学生と中国人の学生との違いも感じます。特にナイトライフ等、理解できない部分も多いですし、中国人の学生の方が勉強には熱心なように思います。

更にこちらは卒業後、仕事を見つけるが難しいですね。外国人には勿論ですが、現地の学生でもいい仕事につこうと思うと大変です。その点中国では、特に大都市部では仕事を見つけるのは簡単ですし、外国人も歓迎しています。

Q,中国が恋しくなることはありますか?

ありません。私は幼いころに日本に住んでいたことがあるので、海外で暮らすことに慣れているのだと思います。ただ、中国のご飯はたまに恋しくなりますね(苦笑)

Q,中国はあなたにとってどんな国でしょうか?

大切な故郷です。もし、イギリスで大学を卒業しそのままこちらで就職すれば、悪くない暮らしができるかもしれません。また、中国には様々な問題があるのも事実です。それでも私は中国に戻り、中国に貢献したいと思っています。なぜなら中国は自分にとっての根っこだからです。

国が大きくなり強くなることが、私たちにとっても大切なことです。
結果として、私たちの暮らしもよくなります。
仮にもし、自国のことを否定する人がいたら、個人的には尊敬できないです。

Q,中国で生き抜くためにはどのような知識が必要だと思いますか?

コネクションが最も大切です。これ抜きには、中国で生き抜くことはできません。
その上で、語学力などの個々のスキルや、EQ(Emotional Intelligence Quotient、心の知能指数)なども必要です。

私は、このコネクションづくりがあまり得意ではないので、学者になろうと思っています。勿論、学者の世界でもコネクションは大切ですが、ビジネスや政治の世界よりはましだと思います。

Q,日本にはどれくらい住んでいましたか?

幼稚園のころに2年間、小学校と、中学校で半年ずつで合計3年程度です。

Q,日本と中国の学校のシステムは違いますか?

大きく異なります。中国の学校では常にプレッシャーに苛まれましたが、日本の学校生活はそうではありません。
日本での学生生活は、私の中で最も学生を楽しんだ時期でもあります。

Q,日本のシステムと中国のシステム、どちらの方がいいと思いますか?

個人的には中国の方がいいと思います。プレッシャーも大きいですが、その分多くのことを学ぶことができます。

Q,日本人についてはどのようなイメージを抱いていますか? 良いイメージと悪いイメージの両方を教えて下さい。

日本の繊細さ、職人気質はとても好きです。細部まで気を配り、魂を宿らせる職人の文化が好きです。日本の小説も読みますし、テレビも見ますが、職人気質はそういったものにも表れていると思います。ちなみに最近は「ゴーストライター」というテレビドラマがお気に入りです。

その一方で、日本人は表層と内面が違う気もします。勿論人にもよりますが、一見オープンマインドで優しそうに見えて、内実はすごく保守的なイメージがあります。

他の国のことや、文化を知ろうとしない人も多い気がします。北京五輪があった時、私は日本に居たのですが、友人から中国では皆が人力車を使っているんだろう、と言われたのが印象的でした。

Q,最後に大連についてPRをお願いします!

大連の人は皆親切です。もし、大連に来られることがあったら、できるだけ現地の人とふれあってください。皆、積極的に話してくれる(助けてくれる)と思います。また、海産物がおいしい町ですし、ファッション都市としても有名です。一年で秋が一番いい季節だと思うので、是非遊びに来てください!

ミリさん、ありがとうございました!


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