みなさまこんにちは。
斎藤雨梟です。大変申し訳ありませんが、本日「ホテル暴風雨の日々」は体調不良のため休載いたします。
総支配人のテンペストです。みなさま、この度は申し訳ありません。
ところでオーナー、体調が悪かったところにさらに風邪をひいて熱を出したとか。まさに弱り目に祟り目ですねえ。
雨梟:「そうなんですよ。ところでその『弱り目に祟り目』、前から思ってたんだけど、『弱る』にはまあ、色々な理由があるし、程度も様々だけれど、『祟り』ってちょっとひどくないですか」
テンペスト:「と言いますと?」
雨梟:「弱るはさておき、祟られるというのは相当なことですよね。弱ってるくらいでさらにひどい目に会うなんて理不尽です。その理不尽さを表現したことわざなんでしょうが、そもそも『祟り』ってのは、人ならぬもの、いわば神様の仕業でしょう。弱った人に祟るって、ひどい嫌がらせじゃないですか。神ハラスメントですよ。これは、悪神は弱った人を祟る。気をつけろ!という、昔の人の、神様の意地悪ぶりへのさりげない告発なのでは」
テンペスト:「あまりさりげなくはないですが、世界中の神様に詳しい方に聞いてみましょうか。というわけで、幸運から生まれた狛犬、と神様のお墨付きのあるサオーさんにお聞きしましょう」
サオー:「みなさまこんにちは。ドアマンのサオーです」
テンペスト:「早速ですがお聞きします。神様というのは、弱っている人を集中して祟ったり、するんでしょうか」
サオー:「ええと、全部の神様のことは知りませんが、そんなことはないと思います」
テンペスト:「そうですよね。では、やはり神様の意に染まないことをした人を祟るんでしょうか」
サオー:「そうとも限りません。洋の東西を問わず神様はとても気まぐれなので、祟りも気まぐれです。あ、でも、『こういうことをすると祟られる』『こういう人は祟られる』と、傾向と対策が確立してくると、裏をかきたくなったりはするらしいですよ」
テンペスト:「……はあ、なんというか」
雨梟:「ろくでもないな、神!!」
テンペスト:「オーナー、そ、その発言はさすがに祟られるかもしれませんよ。それより、そんなこと言ってないでお休みになったらいかがです」
雨梟:「おっしゃる通り。では寝ます。おやすみなさい」
というわけでみなさま、この度は申し訳ありません。
話が妙な雲行きになりましたので、ウオーさんサオーさんの縁起のいいお話でもお読みになって今日もつつがなくお過ごしくださいませ。
みなさまも健康第一にお体ご自愛くださいますよう。
次回からも、「ホテル暴風雨の日々」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
ホテル暴風雨ではみなさまからのお便りをお待ちしております!
「ホテル暴風雨の日々」続きをお楽しみに!