世界の若者にインタビュー バイオメディカル専攻、クウェート人のアキールさん(1)

今回は、ポーツマス大学の大学院でバイオメディカルを勉強しているクウェート人のアキールさんを紹介します。

この一年でクウェートも含めた中東の国をいくつか訪問しましたが、文化や言語にそれぞれ違いはあるものの、多くはイスラム教の教えが根強く反映された平和な国々でした。
しかし世間を騒がすニュースのお蔭で残念ながら、ともすれば十把一絡げに危険な国々であるかのようなイメージを抱かれてしまっています。

是非アキ―ルさんのインタビューで、生の中東の人の考え方に触れてみてください。


クウェート人のアキ―ルさん1

アキ―ルさん

Q.これまでの経歴を教えてください。

クウェート大学のfaculity of scienceを卒業してから、Ministry of health で働いていました。メディカルラボの技術者として約4年ですね。
その後、国から奨学金をもらいこちらに留学しました。仕事については休職扱いです。

ちなみに、大学の学費は奨学金で賄われますし、生活費についても元々もらっていた年収の約半額をもらっているので、それでやりくりします。

ただし、この奨学金制度は卒業後同じ職場に最低数年間戻らないといけないという条件付きです。もし、万一私がイギリスで働きたいと思ったら、もらった奨学金と年収の一部の返還を求められてしまいます。

Q,なぜ、海外で改めて学ぼうと思ったのですか?

新しい文化に触れたかったし、自分の分野の最新の技術に触れたかったからです。
特にアメリカやイギリスは技術が進んでいますので、行ってみたかったです。

Q,奨学金をもらって留学することはクウェートでは普通のことですか?

自分の年は20人が選ばれていました。
分野によりますが、特に医療分野はクウェート内でも専門家が足りていませんので、政府が注力している分野ではあります。
たとえばですが、会計などが専攻だと、我々の分野に比べ奨学金をもらうのは難しいと思います。

Q,なぜ、イギリスを選んだのですか?

イギリスはクウェートから遠くないというところが大きいです。また何人かこちらで勉強している友人がいたことも影響しましたね。

Q,なぜポーツマス大学だったのですか?

いくつかオファーをもらいましたが、ロンドンに比較的近いし、海沿いの町がよかったからです。もちろん、コース内容も自分が勉強したい内容に近かったこともあります。

Q,卒業後どうしたいですか?

イギリスで博士課程にすすむ予定です。ただ、何を学ぶのかが決めきれていないのが現実です。
というのも私が修士課程で学んだ内容は、イギリスでは需要がありますがクウェートではさほどではないようです。
そこで、同じ内容を引き続き勉強するか、もう少しクウェートの実情にマッチした内容に変えるかを決めないといけません。ここ数か月が人生の分かれ道ですね(苦笑)。

※アキ―ルさんインタビューは3回に分けて掲載します。25日(日)更新の第2回をお楽しみに!


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