電気売りのエレン 第4話 by クレーン謙
電気ウナギが言っている事は本当なのだろう。 ウソをついたり、騙したりするのは、僕の知っているかぎりは人間だけだからだ。 「よし、分かった。たくさん電気が取れる所を教えてくれれば、おまえを逃がしてや...
電気ウナギが言っている事は本当なのだろう。 ウソをついたり、騙したりするのは、僕の知っているかぎりは人間だけだからだ。 「よし、分かった。たくさん電気が取れる所を教えてくれれば、おまえを逃がしてや...
電気ウナギはバチバチと電気を放ちながら、川から陸に上がってきて、まわりを見渡した。 「・・・うまそうな人間の匂いがするぞ!どこだ、どこだ、人間は?」 レーチェルを危険な目に遭わせたくは...
とどろき山に登る時には、十分に注意しなければいけない。 とどろき山はよく雷が落ちるので、金属を身につけているととても危険なんだ。 だから実はというと、お父さんの形見のこのナイフは鉄ではなく...
やあ、僕の名前はエレン。 妹が一人いて、名前はレーチェルっていう。 僕らはお母さんと三人で、とどろき山のふもとの村に住んでいる。 お母さんは、胸の病気をしていて、あまり働けない。 ...
僕はタロウの事が大好きだ。 タロウも僕の事が大好きだ。 タロウはいつも僕の事を 「寝てばかりいる」と言っていて、少し不満げだ。 みんな知っているように、僕たち猫は確かに、よく寝ている。 ごはん...
とても遠い遠い海の先、そこに「あいうえお」の国がありましたとさ。 「あいうえお」の国には「あ」と「い」と「う」と「え」と「お」が住んでいました。みんなは、とても仲良く何百年も暮らしていたそう...
ワインシュタイン博士と、気絶したカネスキーを乗せたロケットは夜空の中を飛んでいった。 しばらくすると、燃料がなくなったブースターが切り離され、二人を乗せたロケットは地球の大気圏を離脱した。 恐...
森の中から響き渡るライオンの遠吠えを聞いたオウムは、ワインシュタインに告げた。 「作戦は成功したようだ。今のうちに、侵入しよう!」 ロケット発射台が見渡せる高台に潜んでいたワインシュタインとオ...
地球最後の日が人類史上、最も平和な日になるとは、なんとも皮肉な話だ、 とリー・グラント将軍は思った。 巨大隕石が地球に衝突する、というニュースが世界を駆け巡ると同時に、ありとあらゆる戦...
ワインシュタイン博士は車のハンドルを握りしめ、そして絶望に打ちひしがれた町の人々を見ながら考えていた。 ・・・・・もしオウムの言っていた人間との「約束」が本当だとすれば、地上の動物達は自...