みなさまこんにちは。ベルボーイのメグロです。
私、最近気になって仕方がないことがあるのです。
ホテル暴風雨には「海中階」がありまして、客室はもちろん全室オーシャンビュー、海の中を見ながらお過ごしいただける人気のお部屋なのですが、最深部には、スタッフしか入れない「海中部制御室」という部屋があります。
そのさらに奥の方に、あるのです、あかずの部屋が!ひ〜、恐ろしい!!
実を申しますと「あかずの間」とは言いつつ、鍵が閉まっているのは見たことがありません。別に立ち入りが禁じられているわけではないのです。
でも、こんな貼り紙がしてあるのですよ、みなさま!
こんなこと言われたら怖くて入れるわけがないじゃないですか。きっと誰も入ったことがないに違いないんですよ。
でも謎のあるところ、解きに行かねば気が済みません。何しろ私、メグロ警部の二つ名を持ち、名探偵メグロとも呼ばれておりますからね。入りたい。でも怖い。心が揺れます。今日こそは入ってみようかしらん。ああでもやめようか……。
ツボミ:メグロさん、なにしてるの?
メグロ:おやツボミさん、実は私、こ、こ、この部屋に……。
ツボミ:この部屋に用があるの?そういえばここ、照明の調子が悪くて最近暗いんだよね〜。
メグロ:ツボミさん、まさかここに入ったことが!?
ツボミ:そりゃあ客室係だから、整備のために入るけど?もちろん重要な会議に出るのはチヨさんだけのことが多いけどね。
メグロ:重要な会議ですと!?でもほら、こんな恐ろしい貼り紙が……
ツボミ:そういえば変なこと書いてあったっけ。怖がる人がいるとおもしろいからじゃない?
メグロ:ええっ!?総支配人がそんなふざけたことをなさるでしょうか。
ツボミ:これ、総支配人の字じゃないよね。やっぱりチヨさんかなあ。
メグロ:………………。
ツボミ:メグロさん、もしかして本当に怖がってた?
メグロ:そんなわけないじゃないですか。
ツボミ:私たち爬虫類と違って、二心房二心室あるのに変なの〜。
メグロ:ツボミさん、それ、びた1ミクロンも関係ないですから。
ツボミ:じゃあ、入ってみたら?
メグロ:もちろんですよ。いつも入ってますからね。別にちっとも怖くなんかありませんよ……あれ、なんだか本当に薄暗いですね。奥に大きな窓があるんだな……
ツボミ:そうそう、ほかの海中階のお部屋と同じでしょう。
メグロ:ギャー!出た!!!
……
……
……
……
……
あ〜怖かった。
ふう、でもここまでくれば大丈夫。
やっぱり恐ろしい部屋じゃないですか、ツボミさんときたら、あんなこと言って入らせようとするなんて、ひどいですよねえ。
それにしてもみなさま、ご覧になりましたよね?なんでしょうあの、光る目は。
よし、名探偵メグロが今度こそあの部屋の謎を解いてみせますよ!
というわけで、鍵のかからないあかずの(?)間の謎については、マンガ「ホテル暴風雨の日々」にて明らかになることでしょう。どうぞお楽しみに。
ベルボーイ・メグロの「メグロ警部」ごっこについてはこちらを
https://hotel-bfu.com/hibi/tsubuyaki/2016/05/26/meguro/
ツボミさんと、ホテル暴風雨客室係の多岐にわたる仕事についてはこちらを
海中階客室の様子はこちらのエピソードをぜひご覧ください。
https://hotel-bfu.com/hibi/comic-hibi/2016/06/02/ep_6/
「ホテル暴風雨の日々」続きをお楽しみに!