SNSなどですでにしつこくお知らせしておりますが、こちらでも声を大にして言わせてください。
アックス159号(青林工藝舎)に私の漫画が載りました!
ショパンのノクターン9ー2をテーマに描いた「Nocturne Op.9 No.2」という作品です。
この漫画の舞台となっている部屋は、実際に今住んでいる家をモデルに描きました。
小さい頃から私は、ピアノの鏡面に映る景色を、「実は別の世界かもしれない?」などと想像するのが好きでした。
例えば、この植物はピアノの中の世界に向かって伸びているのかもしれない?とか…
ピアノに映っている自分も、今の自分ではなく昔の自分だったり未来の自分だったり…
2006年に描いた「Piano trip」(少年文芸 Vol.2 新風舎)は、ピアノがタイムマシーンになる話ですが、「Nocturne Op.9 No.2」は、タイムマシーンというより、仏壇のような感じかもしれません。
同じマンションに住む友達Aさんが、「やっとこ!サトコなう」「第140話 ストリートピアノ発表会」で私が弾くノクターン9−2を聞きながら漫画「Nocturne Op.9 No.2」を読んだら、数日間の出来事の話のような、数十年間の出来事の話のような、不思議な時間の感覚が味わえたという感想を聞かせてくれました。
漫画の最後のページにある言葉「rallent. e smorz.」は、ノクターン9−2の楽譜に記されている音楽用語で、その意味は、「だんだん遅く かつ 消えゆくように」です。
曲の最後はそのような気持ちを込めて弾いています。
漫画もそんな風に、読み終えてから余韻を感じてもらえたら良いな…という気持ちを込めて描きました。
アックス159号は松田光市特集です。松田さんは、劇団ナイロン100℃が現在上演中「江戸の思い出」のフライヤーを描かれています。私の解釈では、最もセンスの良い、カッコいい絵が描ける一握りの人しか選ばれないスゴいお仕事です。今回のアックスは松田さんの年譜やアトリエの写真も載っていたり、花くまゆうさくさんから活入れられたり根本敬さんから見守られたり、たいへんゴージャスな特集となっております。
どうぞよろしくお願いします。
(津川聡子 作)
*編集後記* by ホテル暴風雨オーナー雨こと 斎藤雨梟
津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第158話 漫画「Nocturne Op.9 No.2」ネタバレ解説」いかがでしたでしょうか。
Aさんおすすめ鑑賞法についておさらいしますと、第140話 ストリートピアノ発表会 の最後に津川聡子さんの演奏動画のリンクがありますので、それを聴きながらみなさまもぜひ。アックス本誌は私もまだ見てないのですが、楽しみでウズウズします。ピンクの表紙の「アックス159号」ですよみなさん。今やあらゆるものから自由になられたフジコさんもふらりと当ホテルへ立ち寄って、聴いてくださってるんじゃないだろうかと妄想しつつ、よろしくお願いします!
「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらからどしどしお待ちしております。次回もどうぞお楽しみに♪