日本におけるベンチャーの先駆者、ノスクマード インスティチュート柳野隆生社長にお話をうかがってきた今月の社長インタビュー、いよいよ最終回となりました。今日は肩の力を抜いてプライベートなことをお聞きします。
参謀の美学
柳野社長、ご趣味は?
「ありません。あるとしたら仕事。一番好きなことを仕事にしているし、社会的使命を感じているから。起きてる間ぜんぶ仕事。寝ている間も意識下でものすごい働いてる。だから朝起きたらパッとひらめいたりする。息抜きとか持ってないし、必要ない」
「本は好きですけどね。影響も受けている。わたしの仕事はある意味参謀業なのだけれど、若いころ読んだ司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』が根底にあるかも。
日露戦争で東郷平八郎の作戦参謀だった秋山真之ね。山本権兵衛と山本五十六の違いにも衝撃を受けた。
参謀は裏方のしんどい仕事ですよ。泥かぶって、がんばってがんばって。栄光は東郷元帥に。そこがカッコイイ、と思った。
もっと前には三国志の諸葛孔明。こちらは少々派手だけれど。参謀の美学。無意識のうちに、少年のころの憧れに動かされてきた面もあったかもねえ」
「そうだ、旧い映画はよく観ます。いま旧い映画コンテンツ、すごく手に入りやすくなっている。小中学生のころ観た海賊映画とかに、えっと思うような企画や着眼があるんですよ。懐かしくてね。
あといわゆる名画。ヘップバーンの『ローマの休日』、『おしゃれ泥棒』とかね。『おしゃれ泥棒』にはジャガーのクラシック・カー、Eタイプが出てくるんですよ。じつは同じ車に乗っていてね。これがいいんです。何十回もくりかえし観てる。
寝ても起きても仕事というのは、それはそれはストレスかかってるから。好きなもの懐かしいものをくりかえし観るのは、その緊張を抜くのにいいんでしょう」
息抜き必要なかったのでは・・・?
「ははは、まあ、ねえ(笑)」
最後に当インタビュ―恒例の質問です。お好きなホテルを教えてください。
「ヴィラデステ」。イタリアのコモ湖のほとり。素晴らしいホテルです。
http://www.villadeste.com/
柳野社長、長時間どうもありがとうございました!
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柳野隆生(やなぎのたかお)弁理士 研究開発&事業開発コンサルタント
1943年、和歌山市生まれ。
1975年、知的財産の視点からベンチャービジネスの事業開発、商品開発を支援する特許事務所を開設し、多くの企業を世に送り出すと共にその成長を支援、平成に入ってからはプロジェクトファイナンス、人材育成、事業提携やM&Aを手掛ける株式会社ノスクマード インスティチュートを設立し現在に至る。
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