第64話 特別篇「ホテル暴風雨展3」当番日記

 只今開催中のホテル暴風雨展3(11/19〜12/1)では、11月22日(日曜日)が私の受付当番でしたが、この日は2つのトークショーがありました。

 1回目のトークショー「2億部突破!『グレッグのダメ日記』を訳して」で講演された人気翻訳家の中井はるのさんが会場に入られて、ご本人を目の前にドキドキしていると、「マンガ見てますよ。木下大サーカスの話、面白かった!」と言っていただいたのは、「漫画を描いてきて良かった!てる君に感謝!」と思った嬉しい出来事でした。

 トークショーの間、熱心にメモを取りながら聞いている方が何人かいらっしゃいました。勉強のためかなと想像していましたが、「この時間を記録に残しておきたくて…」と言っていた方がいて印象的でした。美しい景色を写真に撮るような衝動で、中井はるのさんの話をメモしているんだなぁと考えると、改めて貴重なトークショーだと感じました。

 2回目のトークショー「とりがいるよ。ねこもいるよ。ひともいるよ。」は、たかしまてつをさん(画家・イラストレーター)と、ホテル暴風雨オーナーの風木一人さん(絵本作家)の対談でした。トークショーは、 たかしまさんが風木さんにお気に入りのトローチを勧めて二人で舐めながら老眼の話をしたり、数年前のヒゲのある風木さんの似顔絵をたかしまさんがその場で描いて見せてくれたり、まるでフラダンスのような肩の力が抜けたトークからスタートしました。

 うろ覚えですがこんな似顔絵でした。

 

 説明で使ったイラストをプレゼントするじゃんけん大会で盛り上がりつつ、絵本『とりがいるよ』誕生秘話から『たまごがあるよ』『いっしょにするよ』3部作が出来る経緯を教えてくれました。トークショーを見に来た私の友達と、たかしまさんご夫妻が、お互い大磯在住で会話が盛り上がっているのを見て、なんとも幸せな気持ちになりました。会社員時代の昔からの友達と、絵描き仲間。今までの私の人生で別々のシーンに登場していた友達が、目の前で仲良くお喋りしている。まるでコーヒーと牛乳が混ざり合いカフェオレが誕生する瞬間を見たような幸福感でした。

 トークショー前の来場者が比較的少ない時間帯には、高校時代の同級生T君が来てくれました。去年は慌ただしい時間と重なり殆ど話ができなかったので、今回は失礼のないようになるべく丁寧に接客しようと心がけました。T君は会う度に高校時代を回想しては、「男子校から来たオレにツガワちゃんは眩しかった」「あの頃は近寄れなかった」などとおだててくれる有り難い存在です。浅羽容子さんとはペンギンの話を、斎藤雨梟さんとは梟の話をして楽しんでもらったT君を、お帰りの際に出口まで見送ると…

接客が丁寧すぎてプレッシャーを与えてしまったようでした。

 気楽に見に来てね~


*編集後記*

津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第話64話 特別篇「ホテル暴風雨展3」当番日記」いかがでしたでしょうか。いつもこの編集後記を書いています、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟と申します。中井はるのさんやトークのお客様との交流の記憶がよみがえったり、風木一人オーナーのおもしろ似顔絵、さすが記憶スケッチの再現度が高いと感じ入ったり、フクロウのお話をしたあの方は津川さんの同級生でしたか……とこの漫画で知ったり、いつの間にあんな天晴れなフラれ方を? と大爆笑したり、今回はライブ感満載の「なう」でした。お近くの方や池袋についでがあるという方、「たくらん」など津川聡子さんの素敵な作品を観に、会場にいらっしゃいませんか。検温・消毒・換気・マスク をバッチリして、お待ちしております。

「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらまでどしどしお寄せください。

津川聡子さんをはじめ24人の作家による展覧会&多彩なゲストによるトークショーのイベント「ホテル暴風雨展3」後半は11月26日(木)〜12月1日(火)です。本記事が更新される11月25日(水)はお休みですのでお気をつけください。詳しくはこちらを!

ホテル暴風雨にはたくさんの連載があります。小説・エッセイ・詩・映画評など。ぜひ一度ご覧ください。<連載のご案内>