第203話 良いヒビ

土鍋でご飯を炊くようになって15年経ちました。初代の土鍋は割ってしまい、2020年から2代目を使っています。2回、蓋だけ割れて買い替えたので蓋は4代目です。

数ヶ月前……

写真撮影:てる君

水が漏れるほどではないので、気にせず使い続けていました。

しかし最近……

……こんな不安を抱くようになり、買い換えることにしました。

数日かけてネット検索して気に入ったものを見つけ、あとはポチるだけという時に急に気になったのが、ヒビが入ったら買い換えるのと、水漏れしたら買い換えるのでは、どちらが一般的なのかということです。

そこで調べてみると……

土鍋のヒビには良いヒビと悪いヒビがあり、良いヒビは、使い込まれて土鍋が育つと出来るもので、熱膨張を逃して割れを防ぐ「あそび」の役割を果たすということでした。我が家の土鍋は良いヒビのように思えてきました。もし、水漏れした場合、お粥を炊いて「目止め」すると良いそうで、うちではいつも炊飯で使っていたのが「目止め」になっていたような気がします。

買い換え前に学べて良かった土鍋の知識でした。

(津川聡子 作)


*編集後記*   by ホテル暴風雨オーナー雨こと 斎藤雨梟

津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第203話 良いヒビ」いかがでしたでしょうか。良いヒビがあるなんて思いもしませんでしたが、地震の時にあえて建物を揺らして振動を逸らすという「免震構造」みたいなもの? そういえば私も、お風呂で読むなら古本屋さんで買った、ちょっと紙が分厚くなった古い文庫本をタオルで包んで読むと決めてます。濡れても惜しくないから、ではなくて、すでに湿気を満遍なく吸い込んで紙が「完成している」からなんです。新しい本と違い、濡らさないよう気をつければそれ以上ヨレヨレにはなりません。あ、脱線脱線。サトコさんちの土鍋が付喪神になるのを妄想しつつ、あなたも身近な長持ちグッズ、もっと育ててみませんか?

「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらからどしどしお待ちしております。次回もどうぞお楽しみに♪

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