巳年を前に世界最長のへびが決定!?絵本作家ふたりの「絵と干支へび対談」

どっちが長い? へびの絵本の頂点をめざして

来年2025年は巳年ですね。ぼくの代表作のひとつに『ながいながいへびのはなし』(絵・高畠純 小峰書店)があります。日本では2001年に出版され、海外4か国で翻訳出版されています。(フランス・韓国・中国・台湾)

ながいながいへびのはなし 風木一人・作 高畠純・絵

これに登場するへびはとにかく長くて「あたまを見た男の子が しっぽを見るときはおじいさん」というくらいです。

世界一長いへびといえば『ながいながいへびのはなし』のへびに決まっていると満々たる自信を持っていたのですが、2022年に『へび ながすぎる』という絵本が発表されました。ふくながじゅんぺいさんの作品で、こぐま社からの刊行です。とても面白い絵本だから、ぼくも2022年7月25日のブログでとりあげて紹介しています。
「ふくながじゅんぺいさんの快作『へび ながすぎる』が本当に長すぎる」

『へび ながすぎる』に登場するへびは、まあ長くて、とんでもなく長くて、どのくらい長いかわからないので、さあ問題が発生しました。

『ながいながいへびのはなし』と『へび ながすぎる』、どっちのへびが本当に世界一長いへびなんだ???

両方読んでくださった方はきっとそう思うことでしょう。
作者として読者さまをもやもやさせておくわけにはいきません。二人の絵本作家が立ち上がりました。決着をつける日が来たのです!

2024年12月14日(土)、ふくながじゅんぺいさんと対談を行います。

ふたりの絵本作家が創作の秘密を語り合います。

ふくながじゅんぺいさんとは以前からおつきあいがあります。2017年、ふくながさんのデビュー作『うわのそらいおん』が出たころに、ある絵本創作講座でお会いしました。その後ぼくが主催した展覧会「ホテル暴風雨展」にも参加していただきました。
ふくながさんの絵と絵本にはずっと関心を持っていたので、対談という形でじっくり創作のことを話せるのはじつにうれしいです。

『へび ながすぎる』を読んだとき、ものすごく面白かったのですが、それは一読者としての感想というより、同じ作る立場として「ああ、ふくながさんはこういうふうに作るんだ!」というのがぱっと見えた面白さでした。

創作はまずアイデアから始まります。でもアイデアはまだ本当に作品のたまごくらいのもので、そこからたくさんの分かれ道を選んで選んで進んでいき、迷ったり悩んだり後戻りしたりの果てに、とうとう完成にたどり着くのです。

アイデアはかぶることがあります。しかしその後の分かれ道の選び方がみんなかぶるということはありえません。そここそ作家の個性なのです。同じアイデアからスタートしたって、10人の作家がいれば10通りの違った作品ができてくるのです。

作家というのは一種の変換機です。何かを入れて、違うものにして出すものです。意外と当たり前なものを入れて、見たこともないようなものを出すと拍手がもらえるでしょう。中で何が起こっているんだろう?と不思議になるからです。
そこを知るには作家から直接話を聞くしかありません。

「想像できないほど長いへび」という同じアイデアから、ふくながさんとぼくがそれぞれの頭の中で考えたことを語り合います。
ひとりで自作の制作過程をお話しすることはときどきありますが、同じアイデアから全然違うものが生まれてくる過程を、作家ふたりでお話しできる機会はめったにありません。

絵本セラピストの中山純子さんが企画・セッティングをしてくださいました。

名づけて「絵と干支へび対談」
そう、タイミングもばっちり。新年のお話会で読むへびの絵本をお探しの方にもおすすめです。
対談終了後にサイン会もおこないます。

【日時】12月14日(土) 14:30~16:00
【場所】絵本セラピスト協会セミナールーム
東京都中央区日本橋浜町2-46-1 くぼげんビル3階
【参加費】3500円

詳細とお申込みはこちらです。「絵と干支へび対談」

どうぞよろしくお願いいたします。
お会いできるのを楽しみにしております!

(by 風木一人)


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自分を好きになる絵本『ゴドフリーはカエルだよ』(アレックス・ラティマー作 風木一人訳 小学館)

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あなたは自分が好きですか?自然に自分を好きでいられたら幸せです。でも、いつもそうあるのは難しい。他人とくらべて落ち込んでしまうこともあるでしょう。自分を好きになれないとき、自分のいいところがわからなくなってしまったとき、それを教えてくれる仲間がいてくれたら!

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