
将棋ストーリー「王の腹から銀を打て」第45回
対局開始から約四十分がすぎた。 アサ子は大きなコマ得をいかし、危なげなく敵の王を討ち取った。トモアキと目が合うとにこっとした。自分はやった...
対局開始から約四十分がすぎた。 アサ子は大きなコマ得をいかし、危なげなく敵の王を討ち取った。トモアキと目が合うとにこっとした。自分はやった...
この半年でぼくも強くなったけれど、とカズオは考えた。相手も強くなってるから同じことか。 大将のカズオは春と同じ相手と戦っている。春に負...
「島」と「鳥」はどうしてあんなに漢字が似ているのでしょう。おかげで生まれてきた妄想界の鳥と、切り離せない文学作品をひとつご紹介します。
アサ子の相手は春の大会でトモアキに勝ったメガネの男の子だ。あの二歩騒動のことはきっと覚えているだろうが、そのせいでアサ子たちがいまだに猛烈な...
先にトオルが負け、カズオが勝っていた。 ジュンが上げた二勝目で事実上勝負は決まった。残る二局のうち副将戦はトモアキの圧倒的リードで、まず逆...
「みんな、おちつくんだ」 シュウイチは言った。 「何もあわてることはない。相手は、ふつうにやっちゃ勝てないと思って、当て馬なんか使ってき...
食事のあと、けっこう時間があった。 「なあ、おれたち、うわさされてたぞ」 トイレからもどったトモアキが、くすぐったそうな顔で言った。 ...
いよいよ「第二回こども将棋大会」の日がやってきた。福祉会館六階の会場は将棋好きの小学生たちでうめつくされた。 ちらほらとだが、応援の父母の...
日曜日、トモアキとジュンはそ知らぬ顔でカズオのうちに現れた。 「おれ、野球やめた。これからは毎日曜、将棋やる」 「ええっ? 将棋やめるっ...
ぼくの代表作の一つである。発売から17年たっても現役だし、海外4カ国で翻訳出版されている。 ぼくが初めて作った絵本で、いろんな出版社に...