
別訳【夢中問答集】第六十六問 「神我の見」って何? 2/3話
今どきの学者の中にも「神我の見」に陥る者がある。 円覚経には「それは例えば水晶玉が周囲の色を映しているのを見て、水晶玉に色がついている...
今どきの学者の中にも「神我の見」に陥る者がある。 円覚経には「それは例えば水晶玉が周囲の色を映しているのを見て、水晶玉に色がついている...
足利直義:今、さらっと「神我の見(しんがのけん)」とおっしゃいましたが、それはいったいどんなものでしょうか? 夢窓国師:仏教以前からあ...
大日経には「全ての人々の心身は、太陽神である毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ=ヴァイローチャナ)とイコールである」と書かれておる。 また、次...
そんな感じで心の定義が何種類もあってややこしいので、まずは大きく「真実の心」と「マボロシの心」に分けて扱う。 世間の人々の思考や判断は...
足利直義:いやいや、確かに身体は様々な元素が寄り集まってできている化合物なので結合が解かれればなくなってしまいます。そういう意味で「夢マボロ...
仏法もまたそれと同じことじゃ。 「本分の田地」には聖・凡とか綺麗・汚いとかの概念はないにもかかわらず、遠い過去から連綿と続く「人間の根...
足利直義:「本分の田地」がそんな途方もないところにあるのだとするならば、いったいどうやって行ったらよいのでしょうか? 夢窓国師:それは...
足利直義:和尚は「完全な本分の田地が全ての人に漏れなく備わっている」などとおっしゃいますが、私はいまだかつてそんなものを見たことがありません...
足利直義:「本分の田地」は、テキストを重視する宗派がいうところの心地(しんぢ)や仏性とは違うのでしょうか? 夢窓国師:教義の究極の部分...
足利直義:禅宗ではよく「本分の田地(ほんぶんのでんぢ)」という言葉を使います。 字面だけ見れば「本分」は本来果たすべき義務や役割のこと...