ブッダ「道を学ぼうとしている人に入浴サービスを提供するヤツがいたならば、そいつは必ず美男あるいは美女に生まれ変わってモテまくることだろう。
私が説くような正しい教えを喜んで暗記して声に出すヤツがいたならば、そいつは必ず美声をもって生まれ変わることだろう。
人々のために井戸を掘り、樹を植えるヤツは、必ず国王に生まれ変わって来世ではグルメ三昧だ。
私が説くような正しい教えを喜んで人に伝えるヤツは、思考力・暗記力ともに優れた人間に生まれ変わって皆の尊敬を集めるだろう。
人々のために橋や船を造るヤツは、来世で皆から尊敬されるような人間に生まれ変わり、ゆく先々では人々がこぞって世話してくれるだろう。
いいか、アーナンダ。いま私が説いた話を方々で触れまわれ!
そうすることで無知に起因する貧困や苦難の連鎖を断ち切るのだ!
アーナンダ「先生!合点承知ですとも!!
ところで今の話にはなんという名前をつけて触れまわったらよいでしょうか?」
ブッダ「名前か? そうだな、例えばそのものズバリ「善悪因果ストーリー」ではどうだろうか。さもなければ「悪いことはもうやめて善いことを始めようの巻」でいこう!」
この話を聞いたとき、大勢の聴衆の中の天女たち八万人は一斉に「もはやこれ以上得ることも失うこともない」という究極の悟りに達し、女性たち十万人は一斉に「女性だからできない」ことなど何もないのだということを悟り、悪人たち二十万人は一斉に「他人に対する害意がどこから来たのか」を悟って改心し、無数の善人たちは「永遠に続く最高に楽しい気持ち」になり、数え切れないほどのマジメな人々は各々「独自の領域でのナンバーワンを目ざす決意」を固め、その場に居合わせたあらゆる種類の者たちは皆、幸せな気持ちのうちに説かれたことを守る誓いを立てたのでした。
<善悪と因果の関係について 完>