みなさまこんにちは。ベルボーイのメアカです。
私、こう見えて芸術が大好き、音楽にも美術にも目がないのです。
BFUギャラリーにもよく行くのですが、今月は個展とコラボレーションした塗り絵コンテスト開催とあって、ホテル中で塗り絵が流行しています。お客様の中でも、0516号室の津川聡子様、2002号室のシャルル大熊様、無重力室の猫丸様がすでに参加されています。
私もやってみたいのですが、絵はもっぱら観る方で、どう始めていいやら、わかりません。ギャラリストのユメコさんに相談しようかと、ギャラリーに足を運ぶと、ちょうど応募作をお持ちになった猫丸様が、松沢タカコさんの作品をご覧になっていて、
「この塗り絵はたいそう上手ですが塗った方は塗り絵の専門家なのですか」などとお聞きになるのを、ユメコさんが
「いえその、何と申しましょうか、ご自身の作品に色をつけられたので塗り絵と言えなくもないのですが、一般には……」と、一生懸命説明しているのがあまり面白かったのでつい、聞き入ってしまいました。
無事ユメコさんに塗り絵の相談はできたのですが、
「まずは好きな色で塗ってみるのはどうでしょう」との回答。
「赤や、赤っぽいピンクやオレンジが好きなんですが、似た色ばかりで塗ってはバランスが悪いですよね?」と聞きますと、
「いえ、ほかの色がいいなと思ったらやり直せばいいのですから、まずはお好きなように塗ってみたらいいと思いますよ」と言うのです。
「そうでしょうかねえ、でも変じゃないですかね……」などと話していたその時です、不思議なことが起こりました!
なんと部屋中、どころかユメコさんや私までが赤系の色に!虹の赤の近くだけを拡大したような世界が出現したのです。
私はただもうびっくりして言葉もありませんでしたが、日頃いろいろな方の奇妙な夢を見ているユメコさんはさすがに落ち着いていました。
そもそもあれは、私が一瞬見た白昼夢が、ユメコさんの不思議な力で形を持ったのでしょうか?それとも猫丸様の宇宙的いたずらでしょうか?
はっと気づくと色は元どおり、猫丸様はもうどこにもお姿が見えません。ユメコさんは何もなかったような涼しい顔ですし、何が何やらわかりません。
でも、思いました。
好きな色で塗ったらいいんだ、と。一瞬見えた赤い世界にはわくわくしました。ずっとあの中にいたらほかの色が見たくなるかもしれませんが、ユメコさんの言う通り、塗り絵は何度でもできるのです。
考えてみると、絵も赤い色を使ったものが好きなのに、「よく熟れたりんごみたいな美味しそうな色だなあ」なんていう感想しか持てないことを、これでいいのかな?と自信が持てませんでした。でも、好きな色が好き、でいいのですね、きっと!
メアカでした。
塗り絵コンテストは2016年8月31日まで。ご応募お待ちしております!
応募作品はこちらの展示室でご覧になれます
BFUギャラリーへもぜひ!こちらです。
「ホテル暴風雨の日々」続きをお楽しみに!