番外編「大切なことは、自分で決める」

新型コロナウィルスのことで世の中はかなりの混乱に陥っているようだ。
自分も予定していた名古屋のイベントが中止となり、お客様に大変残念な思いをさせることになってしまった。このイベントは30年ぶりに同じステージに立つ纐纈正樹さん、25年振りのRAZZ MA TAZZとご一緒するその日だけの特別な企画で、自分もとても楽しみにしていたので本当に残念だ。

国から要請を受けた小中学校をはじめ、いろいろな施設が自主的に営業を取りやめ、コンサートや様々なイベントも中止や延期が相次いでいるが、この状況では仕方がないだろう。
報道でも取り上げられているが、育児をしている家庭、特に最近の都市部では当たり前になってきている共働きやシングルで子育てをしている人たちにとって、学校や育児施設がいきなり休みになるというのがどういうことか、子供が生まれる前の自分だったら全く想像出来なかったことである。
小さな子供を預かってくれる場所がないということは、養育者は外に出られないということであり、それは仕事が出来ないということである。自営業や契約で生活している人たちにとって仕事が出来ないということは収入がなくなるということであり、生活が維持出来なくなるという事態に直結するのである。

僕はこのノートのプロローグにこう書いた。

「育児は日々の生活の安定と安心という土台があってこそ可能な、非常に手のかかるクリエイティヴな作業であり、さらに言えば音楽のような衣食住の外にある仕事は、そういう人たちのニーズによって支えられているのである。」

どうやら今はその安定と安心という土台が揺らいでいるようだ。こんな時、いったい自分はどうしたら良いのだろうかと考えた。
結果、今の所決定しているライブやイベントはそのまま予定通りに開催することにした。お客さんが来るかどうかはわからないし、もちろん会場や主催側から中止や延期の相談があった場合はその時々の状況によって検討し、また何か違う形を考えることにしようと思っている。

そう思ったのはこのサイトのオーナー、風木一人さんの絵本『青のない国』の帯に書かれていた言葉を思い出したからだ。

「大切なことは、自分で決める」

当たり前のことだけれど、自分にとって大切なことは自分で決めなくてはいけない。もし誰かのせいで、何かのせいで、と言ってその責任をどこかにすり替えてしまったら、その結果は自分のものではなくなってしまう。
考えてみれば自分の仕事はもともとが不安定で揺らぎまくっているし、(というかジェットコースター並み)、今こそ長年揺らぎ続けてきた真価が発揮出来るのではないかとさえ思っている。

手洗いうがいをしっかり行い、なるべくおいしいものを食べて免疫力をアップする。マスクやティッシュを買い占めるようなことはせず、大事に使う。
あまりパッとしないが、まずは日々の生活の中で今の自分に出来ることをコツコツやるしかない。
そしてこのノートはもちろん継続する。

そんなわけで、読者のみなさんでもし不安を感じている方、心が揺らいでいる方、良かったらこちらの<コンタクトフォーム>から何か書いて送ってみてください。

ちゃんと読みますし、もしかするとお返事をこのノートで出来るかもしれません。書くということは自分の感じていることや思っていることを具体化し、客観視出来るようになる作用があるのでこういう時はとても助けになります。小さなことですが、少しでも気晴らしになってくれたらうれしいです。

以下、早速届いたコロナに寄せられた思いです。(記入例)


コロナは友達の家にいる猫。コロナは人懐っこくてめちゃくちゃかわいい。たまに脱走するけどそれもかわいい。抱っこしたら毛だらけになったけど、また会いたい。(東京都・男性/ミュージシャン)

子供が小さいので真夏や真冬はエアコンをつけていることが多いのだが、賃貸暮らしの自宅のエアコンは温度の調整は出来ても湿度の調整は出来ない。そういう時に加湿器が役に立ってくれるのだが、その加湿器はコロナというメーカーのものである。ちょっと古くなってきたが、まだ使いたい。(世田谷区・男性/自営業)

好きなビールはたくさんあるが、やはり外せないのは「コロナ」だ。半月に切ったライムを絞って瓶の中に入れるなんて、なんてさわやかで素敵な飲み方なんだろう。その軽やかな味と香りでいつでも海外旅行に行ったような気持ちにさせてくれるビールだ。また飲みたい。(東京都・男性/フリーライター)


コロナウィルスだけでなく、インフルエンザや水疱瘡、風疹、手足口病、おたふく風邪、RSウィルス、などなど。子供も大人も感染すると大変なものがたくさんありますが、みなさんの生活の安定と安心を心から願っています。自分も出来るだけ気をつけたいと思います。

(by 黒沢秀樹)

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黒沢秀樹さんと当ホテルオーナーで絵本作家でもある風木一人は現在コラボ作品制作中です。同一のタイトルで黒沢さんが曲を、風木オーナーが絵本を作っています。

「4月26日(日)までに完成させてトークショーでご披露したい!」

が二人の思いです。あと2か月、間に合うでしょうか?

トークショーの詳細はこちらです→「心しか泊まれないホテルへようこそ3泊目」
4月後半には新型コロナが沈静化しているよう祈りながら、ご予約お待ちしております!