
【 魔談488 】叡山魔談・黒い筋
【 最後の数日間 】 叡山に放りこまれて7日目か8日目のことだった。兄弟のように(あるいは囚人仲間のように)毎日かずくんと暮らして来た私の...
【 最後の数日間 】 叡山に放りこまれて7日目か8日目のことだった。兄弟のように(あるいは囚人仲間のように)毎日かずくんと暮らして来た私の...
【 くまさん 】 修行僧の中に子ども好きの僧がいた。かずくんは「くまさん」と呼んで親しんでいた。おそらく苗字に「熊」の文字が入っていたのだ...
【 知らんし 】 比叡山の僧はみな(老いも若きも)「お肉もお魚もあかん」ということになっている。 そもそもなぜ修行というのは「お肉もお魚...
【 洋食 】 半分の5日間を過ぎたあたりから、かずくんはみるみる元気になっていった。理由は明白で、もう少しの辛抱で山を降りることができる...
【 慣れる・だれる 】 当時、つまり延暦寺に10日間ぶちこまれていたとき、かずくんに対して私が当初から抱いていた最大の疑問は「なんでお坊さ...
【 曜日感覚後退 】 延暦寺に到着してからこれまで綴ってきた経過を整理すると、以下のようになる。 ……………………………………… 【 ...
【 唯一の持参本 】 以前にも触れたが、延暦寺で腕時計は禁止だった。延暦寺に到着した時点でかずくんが自分の腕時計を外してリュックサックに入...
【 あかんものはあかん 】 空腹ががまんできないことを若い僧に訴えて以来、かずくんは変化した。驚くほどに(その当時の私は本当に驚いたのだ)...
【 子ども時代を語る効果 】 ホテル暴風雨の客室を1室いただき、毎週金曜日の連載エッセイ「魔談」を開始していなかったら、たぶん私は延暦寺体...
【 空腹限界 】 座禅をしている最中というのは、 ・体:じっと座ったままで動かない。 ・目:半眼でぼうっと前方下方を見ている。 ・意...