北野玲一覧

【 魔の目撃 】(6)

【 魔の目撃 】(6)

現場監督はさすがにほっとした様子だった。ひととおりの報告を聞きながら地面に向けて煙を吐き出していたが、報告が終わった時点で、くわえていたラッ...

【 魔の目撃 】(5)

【 魔の目撃 】(5)

現場監督は口ひげ、小太り、黒ブチ眼鏡、といった男で、私は好感を持っていた。当時……この話は1978年頃の話なので、かれこれ40年ほど前の話に...

【 魔の目撃 】(4)

【 魔の目撃 】(4)

建築現場における私の仕事はまさに「日雇い」だった。朝の7時に現場に行き、現場監督からその日の指示を受ける。それまでは全くわからないし、わかる...

【 魔の目撃 】(3)

【 魔の目撃 】(3)

無言と緊迫。たぶん10秒ぐらいだった。しかしそのとき感じた時間。それはもう長かった。 双方ともに暗闇の中で五感を総動員させ、相手の気配を探...

【 魔の目撃 】(2)

【 魔の目撃 】(2)

そこは想像以上に気分のよいところだった。もう一度周囲を見回してだれもいないことを入念に確認し、私は足場の4階に座りこんだ。手の甲で額の汗をぬ...

【 魔の目撃 】(1)

【 魔の目撃 】(1)

大学生時代には「まあずいぶん色々なバイトをやったものよ」といまでもなつかしく思い出すことがある。 中学生の家庭教師、石膏デッサン教室の講師...

【 魔の記憶 】(8)

【 魔の記憶 】(8)

ふと脳裏に浮かんだ光景があった。記憶が曖昧だが、テレビで見た1シーンだ。場所は日本ではなく(たぶん)インドで、寺院を建設(あるいは改修)して...

【 魔の記憶 】(7)

【 魔の記憶 】(7)

「正直に答えてほしいのだけど」と占い女が言った。 「いつもいつも正直に答えてる」 「そういうふうにシャアシャアと言う人は信用できないのよ...

【 魔の記憶 】(6)

【 魔の記憶 】(6)

ふと聞いてみたくなったことを、そのままぶつけてみた。 「過去生、知ってるのか?」 「少しは」 「覚えてたのか?」 「全然ダメ」 ...