【 魔談493 】叡山魔談・最終回
【 現実世界へ 】 叡山を降りて日常生活に戻った私は、数日間、クロッキーブックになにも書いていない。「半ば呆然とした現実生活を送っていたの...
「魔」の一字をこよなく愛する筆者が語る様々な魔の話。垣間のぞくダークサイドをお楽しみください。
【 現実世界へ 】 叡山を降りて日常生活に戻った私は、数日間、クロッキーブックになにも書いていない。「半ば呆然とした現実生活を送っていたの...
【 最後の朝 】 この叡山魔談は2月28日に開始。「まあ10回ぐらいで」と思っていたら、半年以上にわたり29回も語ってきた。意図したわけで...
【 食欲、睡眠欲、財欲、名誉欲、性欲 】 叡山に10日間ぶちこまれた8歳当時、私はストイックという言葉はまだ知らなかった。「がまん」は知っ...
【 比叡山三大魔所 】 比叡山にも修行僧たちが「魔」と恐れるような一角はあるのだろうか。じつはある。その名も「比叡山三大魔所」。なんと3箇...
【 飢餓遺伝子 】 「初めて叡山に入って修行僧となった時やけどな」とくまさんが語ってくれたことがあった。 「食事のひどさには、それはもう...
【 最後の数日間 】 叡山に放りこまれて7日目か8日目のことだった。兄弟のように(あるいは囚人仲間のように)毎日かずくんと暮らして来た私の...
【 くまさん 】 修行僧の中に子ども好きの僧がいた。かずくんは「くまさん」と呼んで親しんでいた。おそらく苗字に「熊」の文字が入っていたのだ...
【 知らんし 】 比叡山の僧はみな(老いも若きも)「お肉もお魚もあかん」ということになっている。 そもそもなぜ修行というのは「お肉もお魚...
【 洋食 】 半分の5日間を過ぎたあたりから、かずくんはみるみる元気になっていった。理由は明白で、もう少しの辛抱で山を降りることができる...
【 慣れる・だれる 】 当時、つまり延暦寺に10日間ぶちこまれていたとき、かずくんに対して私が当初から抱いていた最大の疑問は「なんでお坊さ...