将棋ストーリー「王の腹から銀を打て」第24回
ノートには「手合い割り表」と書いてある。 1級差 先 2級差 香落ち 3級差 角落ち 4級差 飛車落ち 5級差 飛車香...
心しか泊まれないホテルへようこそ
ノートには「手合い割り表」と書いてある。 1級差 先 2級差 香落ち 3級差 角落ち 4級差 飛車落ち 5級差 飛車香...
トモアキたちは学校での将棋クラブ、西公民館での将棋同好会と区別して、カズオのうちで集まるのを将棋研究会と呼ぶことにした。将棋のプロ棋士が何人...
「ちゃんとした手にはぜんぶ意味があるんだよ。ねらいと言ってもいい。敵のコマをとろうとか、自分のコマがとられないようにしようとか、ね。 おた...
お願いします、と礼をして、また将棋を指した。組み合わせは同じ、トモアキ対カズオ、アサ子対トオルだ。 初心者はあまり考えないのでそれほど時間...
それからシュウイチは将棋を指すときに守らなきゃいけないものが二つあるという話をした。 ルールとマナーだ。 「ルールを守る。これは当た...
「新庄くん、お兄さんと歳はなれてるんだね」 シュウイチが一階に下りたとき、アサ子が意外そうに言った。 「うん、説明すると長いんだけど――...
ベッドのはしにすわって、カズオは続ける。 「兄さんは詰め将棋の問題出してくれたり、本で定跡教えてくれたりするでしょ。同好会の人は指すだけな...
「どうも佐野の言う方が正しいよ。同じメンバーでがんばろうぜ」 と、トモアキは言った。 もともとトモアキはチームを強くするために、メンバー...
「だって、負けたときと違うメンバーでかたきを討ったってしかたないでしょ?」 アサ子は言った。理屈はもっともだ。しかし、昨日あれほど嫌がった...
「ジュン、ニュースだ」 トモアキは朝学校につくとすぐジュンに報告しにいった。ジュンはランドセルから出した教科書とノートを机につっこみながら...