Twitterでお話しました
みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。
今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「ニシツノメドリ〜ニシツノメドリはキツネ目の男だったのか」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただくとより楽しめる内容です。
近くにいてもなかなか会えない
ニシツノメドリといえば、近縁のよく似た鳥「エトピリカ」が北海道の海にいます。北海道といえばぐっちーさんシティのあるところ。というわけで聞いてみました。
ニシツノメドリとエトピリカは見た目が似ているし近い種類だそうですが、エトピリカの生態もニシツノメドリ同様謎が多いんでしょうか? ぐっちーさんはエトピリカを見たことがありますか。(あの、くちばしに魚をむやみにぶら下げる習性が共通しているのかが気になります……)
— 斎藤雨梟 (@ukyo_an) September 1, 2023
みなさんもぜひ「ニシツノメドリ」「くちばし」「魚」などで画像検索してみてください。すごいから。
エトピリカ
見たことないです
生息地が近いので見に行けそうですが、不確実性がネックで尻込みしてしまいます
生き物観察ツーリズムもありますが、ガチ勢じゃないと楽しめないかもしれません— ぐっちー (@mousou_guccy) September 1, 2023
やはり生息地が近いのか。しかし不確実なのか。
それほど簡単に見られる鳥ではないんですね!
— 斎藤雨梟 (@ukyo_an) September 3, 2023
実は水族館で見たことはあるのです。エトピリカ、「美しい嘴」という意味だそうです。とてもきれいな鳥でした。が、混んでいたし(人間で)、魚はいっぱい持ってなかったし、生息地で見られたらいいなと思います。難しいみたいですけれど。
なぜと理由を問われたら
シャルル大熊さんからコメントいただきました。
ツノメドリ、すごい名前だし、ビジュアルもインパクト大ですね。こんな目(のまわりの模様)は他に思い当たりません。なにか利点があるのでしょうか?
— シャルル大熊 (@charles_okuma) September 1, 2023
あの模様はとにかくすごいですね。「目」は視覚を得る器官であるとともに、視覚を持つ相手に大きさや強さを伝える重要パーツですが、伝え方が独特すぎます。
どうしてあのような模様になったのでしょうね
目の周りが黒い理由として一般的に眩しさの低減がありますが、あの形にする必要性まで説明できません— ぐっちー (@mousou_guccy) September 1, 2023
眩しさの低減……の役にも、立ってるのかもしれません。それなら他にいろいろやり方があるだろう、とすぐに続けて思ってしまいますが。
人間が「ええっ!」と思うということは他の動物にも「あの鳥なんか変」と思わせる(寄せ付けない)力があるのかもしれませんね。
— シャルル大熊 (@charles_okuma) September 3, 2023
生物共通の「ええっ!」力を獲得した鳥、それがニシツノメドリなのでしょうか。「眩しさの低減」より納得させられるものがあります。
嘴の形からして特徴的ですから、オーラを感じさせるには充分です
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 3, 2023
「ええっ!」力、つまりオーラがすごい鳥なのですね。シャルル大熊さん、どうもありがとうございます!
あまりにニシツノメドリのオーラが気になったので、ついあれこれ検索したところ、あの独特の模様は季節限定らしいです。季節というか、いわゆる「婚姻色」。
繁殖期以外は顔全体が黒っぽく、ツノの模様はあるのだと思いますが、目立ちません。その上驚くことに、あのオレンジ色の大きくてカラフルなくちばしも期間限定で、繁殖期が終わると剥がれ落ちるとか。
参考リンク↓
『エトピリカのくちばしの装飾は外れるのです』(山階鳥類研究所広報ブログ)
キングペンギンのくちばしも、あの鮭の切り身みたいな部分が剥がれ落ちると聞いて驚いたものですが、ニシツノメドリやエトピリカ、それにペリカンの仲間も同様に繁殖期の特別なくちばしが、時期が終わると剥がれ落ちるそうです。つくづく、驚愕ポイントの多い生物です。
上から目線・中から目線で謎を追う
ホテル暴風雨・風オーナーからのコメントです。
猛禽の背中につけたカメラの映像は見たことがあります。すごい迫力でした。バイオロギングというんですね。つけられる生物にあまり負担がないなら、いろんな生物が見ている世界を見てみたいです。キリンとか。
— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) September 2, 2023
超小型カメラの登場で、以前なら考えられなかった映像が見られるようになりました。
上から目線ですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 2, 2023
キリンの経験するダイナミックな高低差は、鳥の目線とはまた違ったものがありそうで、映像だけでも疑似体験してみたいものです。
ミクロの決死隊(細菌目線?)的なこともじきにできるんでしょうか。飲み薬くらいの手軽さの胃カメラというか、内視鏡が。クジラのような大型生物が対象ならすぐにでもできそうなイメージです。
— 斎藤雨梟 (@ukyo_an) September 3, 2023
中から目線です。
小さい薬を飲むだけで済めば、検査も楽に負担なくできそうなのですが。
2006年にカプセル内視鏡が開発されていたようです
何か見つかったら改めて内視鏡を入れないといけないらしいですが、お手軽ですhttps://t.co/D3qbjpPbf3— ぐっちー (@mousou_guccy) September 3, 2023
2006年といえば17年も前ではないですか。
なんとすでにそんな技術が!
胃の中は広いので全部撮影できないなど、小さければいいわけではないというスケール感が面白いです。とすると今後は、胃壁に自動的に寄って行って撮影するAI搭載カプセルの開発が待たれますね。— 斎藤雨梟 (@ukyo_an) September 4, 2023
リンクの記事を読むと書いてあるのですが、小腸ならば小腸、大腸ならば大腸の撮影にそれぞれ最適化されたカプセル内視鏡があり、口から入ってあらゆる消化器官を通過するとはいえ、ひとつで全部の検査ができるわけではないようです。そのうちできるようになることを期待します。
ニシツノメドリの研究も、まだまだこれから進むと思うと楽しみです。
さて今回のタイトル絵ですが、困り顔っぽいところがチャームポイントのニシツノメドリの困りごとを妄想しました。
あの独特すぎる目の周りの模様を目立たせるのも「婚姻色」の一部なのでは。つまり、あった方がモテる?
しかし、サングラスみたいなものと説明されるよりは、孔雀の羽の模様と同じと言われた方が納得はしやすい、ような気がします。
では今回はこれにて。
次回のエッセイのテーマは「キジハタ」。妄想旅ラジオ第84回「キジハタ」に関連した内容です。キジハタというのは別名アコウともいう高級魚。私は名前も知らず、もちろん食べたこともなかったので、妄想旅ラジオで初めて知ってあれこれ新鮮な驚きを得て面白かったです。みなさん、ラジオもぜひ聴いてみてください。妄想旅リスナーの方も、復習&エッセイ予習にもう一度。次回のエッセイもどうぞお楽しみに!