Twitterでお話しました
みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。
今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「クマムシ〜乾燥、温度、圧力、放射線に耐性を持つスーパー生命体クマムシの飼育秘話」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただくとより楽しめる内容です。
アイツは巨大なクマムシ説
シャルル大熊さんから質問です!
通常のヒグマとは行動パターンが異なり「猟奇的」と評されるOSO18は、じつはヒグマではなく巨大なクマムシである可能性はないでしょうか?#OSO18
— シャルル大熊 (@charles_okuma) May 10, 2023
いきなり斬新なご質問が。
OSO18について、私は妄想生き物紀行「ウシ〜ウシの家畜化とヒグマの進化」で初めて知って驚いたものですが。
そうであれば大変なことですね
今までの対処の仕方では太刀打ちできないとなるとさらに研究が必要です
ただ、敵を知るにしても姿を見せないのでお手上げです— ぐっちー (@mousou_guccy) May 10, 2023
なかなか姿を見せずしることも以上、クマムシである可能性もゼロではない!?
自分で言っておいて恐ろしくなってきました。巨大なクマムシでありませんように。
— シャルル大熊 (@charles_okuma) May 11, 2023
斬新〜 などと余裕の構えでしたが私も恐ろしくなってきました。だってただのクマじゃないのは確実なんですから、ただのクマじゃない何かなんですよね?
何てこと言ってくれるんだ……じゃなくて、シャルル大熊さん、どうもありがとうございます!
クマムシはどれくらい巨大か
ホテル暴風雨風オーナーからも質問です。
ぐっちーさんに質問です。
小さいけど最強無敵のクマムシ。
大きかったらどれほど最強なのでしょう。
これまでに発見された最大のクマムシはどれくらいですか?— 風木一人★5/21文学フリマ東京@B27 (@Kazeki_Kazuhito) May 9, 2023
クマムシって意外と小さいんですよね。えーと、最大のは1センチくらいだったっけ? それとも、顕微鏡じゃないと見えないくらいで、もっと小さかったっけ?
今わかっている種類では0.05ミリメートルから1.7ミリメートルだそうです
老眼には厳しいです— ぐっちー (@mousou_guccy) May 10, 2023
微妙な小ささ!
顕微鏡が必要と思ってかかると、1.7ミリは驚くほど大きいですね。
顕微鏡なしでも老眼鏡で対応可能?
0.05ミリは厳しい。米粒にお経書ける人でも厳しそうです。— 斎藤雨梟◆5/21文学フリマ東京B27(ホテル暴風雨) (@ukyo_an) May 10, 2023
顕微鏡なのか老眼鏡かのボーダーラインにいる生物といえましょう。
世界中のコケの中に潜んでいるらしいので見つけることができるかもしれませんよ
— ぐっちー (@mousou_guccy) May 10, 2023
時間が前後してしまいましたが、シャルルさんのツイート見た直後にぐっちーさんのこのお返事を見たもので、
OSO18が!?
と焦ってしまいました。
1.8ミリのやつなら頑張れば見つかるかもしれないですね— 斎藤雨梟◆5/21文学フリマ東京B27(ホテル暴風雨) (@ukyo_an) May 11, 2023
恐ろしい勘違いをして一人ブルブル。コケ大好きなのに危うく恐怖を植え付けられるところでした。クマムシね。小さいやつね。コケもっとよく見てみないと(実感としてはコケの中にはナメクジばかりが見つかりがちですが)。
風オーナー、どうもありがとうございます!
次に身につけたい強さは何か?
さて、最強の名を欲しいままにするクマムシですが、乾燥に温度に圧力に放射線ときたら、あとは何に耐性があればもっと強いでしょうか。やっぱり天敵に食べられにくいとか、食べられても死なないとか?
と、考えてしばし検索にはまった私でしたが
ぐっちーさん、クマムシは酸には強いんでしょうか? 強ければ、胃酸にもやられないので、他の生物に食べられてもお腹の中で生きているんじゃないかとふと思ったのですが。
— 斎藤雨梟◆5/21文学フリマ東京B27(ホテル暴風雨) (@ukyo_an) May 13, 2023
グーグル先生に聞いてみてもよくわからなかったんです。Chat GPTは不適任ですし、こういう時こそぐっちーさんに質問だ!
酸についての耐性は探してもありませんでしたが、世界中の至る所で見つかっているので、酸性の強い温泉に生息するクマムシがいてもおかしくありません
クマムシはカンブリア紀に誕生したので、酸を使って消化する生物の誕生よりずっと昔です
今後人に寄生するクマムシが現れてもおかしくないかも?— ぐっちー (@mousou_guccy) May 13, 2023
なんと! クマムシにはまだ無限の可能性があるようです。
そうなんですね、やっぱり私が適当に調べても出てこないはずだ、ありがとうございます。
酸に強いといろいろ夢が広がりますね。ところで、酸を使って消化する以前の生物はどうやって消化吸収していたんですか? その頃からクマムシ最強だったなら、昔から食べられても平気だったんでしょうか?— 斎藤雨梟◆5/21文学フリマ東京B27(ホテル暴風雨) (@ukyo_an) May 13, 2023
胃酸が登場する前のクマムシも天敵なんていないに等しかったから生き延びたのか、否か!?
詳しくは分かりませんが、ゾウリムシなどの単細胞生物は食胞と呼ばれる器官(?)で消化するようです
消化酵素が働いているようですが効率は良くないのかもしれません
加熱などの調理と胃液などの酸アルカリを駆使して効率よく栄養を摂取できているのでしょう
ただし食べ過ぎに注意です— ぐっちー (@mousou_guccy) May 13, 2023
消化酵素は特定のものにしか作用しないですから、クマムシには効かなかったのかもしれないですね。何もかも妄想ですが楽しい妄想が広がります。
それに、胃酸って、消化吸収の効率を上げる新しい発明というか、案外歴史の浅いものだったのが目からウロコです。あれ? ということは……
クマムシが消化酵素に強いのかどうか、など興味は尽きません。
それはそうと、人間が食欲モリモリで食べすぎるのは野生動物から変化してしまった結果かと思っていましたが、案外、胃酸獲得という進化に付いていけていないだけなのかもしれないですね— 斎藤雨梟◆5/21文学フリマ東京B27(ホテル暴風雨) (@ukyo_an) May 14, 2023
生きるために食べているはずが食べ過ぎて健康を害したりするのは本末転倒。これは人間の異常な進化か退化というイメージで捉えていました。しかし「胃酸」にいまだ適応していないだけではなかろうかと。
人類もまだ変われる。
ということか?
どうでしょう。
ページトップの絵はこちらでした。
たまたま最近知ったのですが、ヨーロッパの紋章によくある、ライオンが取りがちなこのポーズ、「rampant」というらしいです。rampant には凶暴、攻撃的である、蔓延する、はびこる、などの意味があるとのこと。そんなことから連想が繋がり、クマムシ対クマの夢の対決を描いてみました。
では今回はこれにて。
次回のエッセイのテーマはイヌ。妄想旅ラジオ第76回放送「イヌ」と関連した内容となります。身近すぎて話題が絞りきれなさそうな「イヌ」ですが、ラジオの放送はいつもながら意外な切り口で、犬ゾリを引くあのイヌとか、神社にいるアレとか、なぜかイヌという名前がついたあの食べ物とかが登場。こちらもぜひ聴いてみてください。次回もどうぞお楽しみに!