第103話 コロナになりました

5月14日(土曜日)

朝、寒くて、頭も痛くて、熱を計ってみると…

咳も出ないし喉も痛くないので、寝て直そうと思いました。

ところが、てる君は…

厚生労働省に電話して病状を伝えると、東京都発熱相談センターに電話するように教えられました。そこでは、もし、明日も熱が下がらなかったらPCR検査を受けられる病院へ行くように言われました。

5月15日(日曜日)

すっかり平熱に下がっていましたが、東京都発熱相談センターで紹介された病院へ行き、念のためにPCR検査をしました。

さぞや痛かろうと覚悟して受けましたが…

水泳中、鼻に水が入った時のキーンとする痛みにそっくりでした。でも、水泳の時の痛みはしばらく続きますが、検査の痛みは一瞬でなくなりました。自分が過去に何度も味わったことのある痛みと比べて軽い痛みであると言うだけで、私にとってはどうってことない痛みでした。もしかしたら、その先生の腕が良かったのかもしれませんが。

結果は陽性でした。

先生からは、「ワクチンを2回うったから、軽いんですよ」と言われました。

さて、次なる難関は1LDK4人暮らしの我が家で、いかに家族感染を防ぐか?

ということで、東京都宿泊療養申込窓口に電話で申し込みました。

5月16日(月曜日)

午後、大きなタクシーが迎えに来て、宿泊施設のホテルまで乗せてくれました。

ホテル到着後、偶然、同じタイミングで入所した同世代と思しき女性と目があいました。

初めて自分以外のコロナ患者と会いました。

会話はしなくても心が通じ合っている、心地よい連帯感と安堵感を感じました。今まで無意識に、他者に感じていた負い目や遠慮を、この人には感じなくて良いんだとお互い思える気楽な関係…。ゾンビ同士ってこんな気持ちかな?と思いました。

部屋に入って落ち着くと…

友達の山本正子さん(イラストレーター)からLINEメッセージが届いていました。

なんと思い出深い誕生日でしょう!

アパホテルアンドリゾートで過ごす8泊9日の休暇…そんなプレゼントをもらったのだと、思うことにしました。

そしてこれを書いている今日は5月23日(月曜日)

体調はすこぶる良好で、明日の朝には無事に退所します。

この漫画が公開される頃には、いつもの我が家でいつも通りの生活を送っていることでしょう。

てる君、吉ちゃん、八ちゃんの3人も、PCR検査はみんな陰性で、7日間の隔離を経て元気に過ごしています。

どうして37.5度の熱でてる君はあんなにあわてたか?療養中は何してた?食事は?などなど、発症から療養解除までの詳しい出来事を日記にしてnoteに書いてみました。

膨大な文章量ですが、お時間ございましたら読んでください。

(津川聡子 作)


*編集後記*   by ホテル暴風雨オーナー雨こと 斎藤雨梟

津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第103話 コロナになりました」いかがでしたでしょうか。

多忙の嵐の最中に来た、ラスボス! な・ん・と サトコさんがコロナ陽性、ホテル療養。てる君、吉ちゃん、八ちゃんは感染せず、サトコさんも症状は軽く済んだということで、よかった、よかった〜。本文中にもあった津川聡子さんのnoteでのコロナ療養日記、 日常と非日常の隙間にすぽっとはまったような気分がリアルに身に迫る読み応えです。面白く、ホテル療養体験記として色々参考になります、ぜひ! そして皆様もお身体大事に、発熱・頭痛には油断せずお過ごしください。
おかえりサトコさ〜ん! お誕生日おめでとう!!

「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらからどしどしお待ちしております。

ホテル暴風雨にはたくさんの連載があります。小説・エッセイ・詩・映画評など。ぜひ一度ご覧ください。<連載のご案内>
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