失敗はおいしい?

ラウ

こんにちは。造園係のラウです。
突然ですが、みなさま、普段どんな「紙」をお使いですか?紙ってどんな味がするかご存知ですか?
ホテル暴風雨では、ホテルの敷地内にある草や野菜を使って紙、そしてインクも作っています。使用済みや失敗した紙はリサイクルすることになっているのですが、ヤギやヒツジのスタッフ、たとえばフロントのメエサクさんなんか、「え?使った紙や反故にした紙なんか、食べちゃうよ、美味しいもん」と言っているんです。さすがだなあと感心しつつ、私はいくら草や野菜が好きでも紙を食べるのはちょっとなあ……と思っていました。ええと、昨日までは。

なんだか、美味しそうに見えちゃったんですよね。リサイクルのために束ねておいた紙が、妙にカラフルで、すべすべしていて。こっそり一口食べてみたら、これがまたいけるんです。うすーく焼いた、野菜味のクラッカーかおせんべいみたいな感じでした。ああ、紙なんか食べちゃって!という背徳感も味わいだったんでしょうか。

そんなわけで、今日ツボミさんが「ラウちゃんヤッホー、ねえ、新しい紙作ったから試食してみて!」と声をかけてきたときには、昨日こっそり食べたのがどうしてばれたの!?と、ドキドキしちゃいました。

「失敗はおいしい?」illustration by Ukyo SAITO ©斎藤雨梟

「失敗はおいしい?」illustration by Ukyo SAITO ©斎藤雨梟

どうもそういうことではなくて、かなりの数のスタッフが当り前に「食べてる」らしいのです。ツボミさんも「えっ?私ももちろん時々おやつに食べるよ。もともと保存食にもなって便利だから作ってるんだし」と言っていました。そうだったのか……。

「でも、そんなに美味しく作ったら、みんな紙として使う前に食べちゃうんじゃない?」とも聞いてみたのですが、
「そんなわけないよ、だってインクも美味しいんだから、使ってから食べたほうがいいに決まってる!」だそうです。そんなものでしょうか?

ちなみに客室係のスタッフたちは、先日の「お花見」のマンネンジュの花びらで「限定版便箋」を作っているそうです。
「それって食べるため?」と念のため聞いてみたら、
「そりゃ、めったにできない紙だから食べないと。でもインクで何かいっぱい書いてから食べる」とのことでした。

最初から紙じゃなくて花びら入りのお菓子を作ったらいいんじゃないかとも思うのですが、話を聞いていたら、私もマンネンジュ便箋を食べてみたくなりました。でも「紙」ですけれどね。みなさま、いかが思われますか?ホテルへお越しの際は、お部屋に備えつけてあります便箋やメモ帳、もちろんご試食いただいても構いません。インクとペンもございます。「何か書いてから食べる」のがおすすめだそうですよ。

ラウでした。


ラウさん初登場、マンネンジュのお花見のお話はこちらを

ホテル暴風雨の一大イベント、「お花見」。といっても、花が桜でないだけでなく、かなり奇妙なお花見なのです。

お花見の翌日の楽しみ、マンネンジュの「花びら」についてはこちらをぜひご覧ください。

ホテル暴風雨の世にも変わったお花見、今回は「その後」をもれなく楽しむタモンさんとアルブルさんのお話です。

暴風雨ロゴ黒*背景白ホテル暴風雨の日々、次回もどうぞお楽しみに!


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