バベルの図書館

バベル

こんにちは。司書兼コンシェルジュのバベルです。

みなさま、季節の移り変わる頃には何か今までと違ったことをしたくなりませんか。私はベルキャプテンのメジロさんのお話などを聞いて旅に出てみたくなり、旅の本を読む今日この頃です。

こう申しますと休みの時にも仕事同様本ばかり読んでいるかのようですが、この間の休日はメエサクくんと将棋を指して過ごしましたよ。メエサクくんは将棋好きで、これがなかなか強く、私はどうもかないません。チェスやら囲碁やらにも興味があり、あれこれ本を読んで研究して楽しんでばかりいるからでしょうか。新しいことに興味を持つと、まずは本を読んでみたくなる性分なのです。

その上、当ホテルの図書館は蔵書自慢、かなりたくさんの本がございます。まだ暴風雨の島の中でしか読めませんが、ここにしかない、ホテル暴風雨オリジナルの本も作っております。

「バベルの図書館」のように何でもある図書館になったら面白いだろうなと夢見ています。

と言っても、私の図書館だから「バベルの図書餡」という意味ではございません。ホルヘ・ルイス・ボルヘスの小説「バベルの図書館」に出てくる、世にも不思議な図書館のことなのです。

バベルの図書館illustration by Ukyo SAITO ©斎藤雨梟

バベルの図書館illustration by Ukyo SAITO ©斎藤雨梟

そこにはアルファベットのあらゆる順列からなる本、つまりは過去に書かれた、あるいは未来に書かれるどのような本もあるのだそうで、他ならぬ「バベルの図書館」という小説もまたその図書館にすでに存在するという奇妙な無限円環をなしています。

アルファベットだけでなく世界中の文字、もしくは世界中の人が読める言葉で書かれた、あらゆる本のある図書館があればもっといいですねえ。

この話をメエサクくんにしましたところ、

「えっ、じゃあそこには『メエサク名人の必ず勝てる将棋の本』もあるね」と、絶妙に腹が立つ……いやいや、おかしなことを言い出して大喜びです。

その後、
「しかも、この世にある将棋の全部の手・全部の棋譜があるってこと?」
と言ったあとに難しい顔で考え込んでいるので、それは地球生命の知性の限界を超えたオーバーテクノロジーでは、などと言い出すのかと待っていますと、

「『メエサクを、探してみます?』や『タイムトラベラーメエサクを追ってみます?』のほかに、見たこともない新作もあるかと思ったけれど、文字の本ばっかりで絵本はないからダメかあ」だ、そうでした。

よほどウォーリーさんを意識しているようです。
本の読み方は実に人それぞれですね。

しかし新・バベルの図書館の主といたしましては、文字だけでなく絵も入った、あらゆる本を取り揃えてみたいものです。みなさまもホテル暴風雨にお越しの際は、ぜひ図書室においでください。

バベルでした。

「バベルの図書館」収録短編集


バベルさん初登場!メエサクさんとの勝負はこちら

episode 10「白ヤギさんにお手紙ついた」
ホテル暴風雨の、仕事熱心すぎる客室係たちが、バベルさんの楽しい趣味の時間に潜入!?そこで見た意外な顔、そして彼のライバルとは!?斎藤雨梟作・マンガ「ホテル暴風雨の日々」ep10です。

こちらにもバベルさんと図書室が登場します。意外な蔵書も!?

episode12「夢の継承者」
ホテルが気に入ったのか、ただ帰り方がわからないのか?すっかり居ついている謎の客人「或る男」が誰なのか、いよいよ明らかに!斎藤雨梟作マンガ「ホテル暴風雨の日々」episode12です。

メエサクさんの知られざる趣味とあこがれの「あの方」についてはこちらを!

さがしてみます?
フロントのメエサクさんが、たくさんある趣味の筆頭、そして「さがせ!」でおなじみ、憧れの「あの方」を意識したファッションを披露。題して、「メエサクを、さがしてみます?」

「ホテル暴風雨の日々」続きをお楽しみに!暴風雨ロゴ黒*背景白

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