RADIO CRANE’S

ヴァイーラの船は、他の砲門も開き、立て続けに大砲を撃ち続けた。 ズガーン、ズガーン、と大砲は火を噴き、 青白く光る光の砲弾が次々と、ギルドの船隊に向かって飛んで行った。 砲弾がギルドの船...

ジョーが引っ張る馬車に揺られながら、僕とフレムは「霧ヶ岬」へと向かっていた。 海沿いを西へと進むうちに、濃い霧が出てきて、辺りを包み始めた。 何か物思いにふけっているように見えたフレムは、急に顔を...

レイ君は驚くべき事を話し始めた。 話を聞いていると、学校での日常とか、普段から送っている生活が、なんだか遠くに感じられ た。 団地の外では、子供が遊ぶ声とか自動車が走る音が普段と変わらず...

「今日、僕の家に遊びにこない？」 とレイ君が休み時間中に、私に話しかけてきた。 「・・・今日はお母さんが家にいないからね。是非マヤに見て欲しいものがあるんだ」 レイ君がそのように言うのを聞い...

とても長い夜が明け、朝になった。 あたし達を乗せた船は、静かに海の上を進んでいた。 いったい、この船はどこへ行くんだろう？ あたしは、お母さんやエレンの事を思い出して、寂しくなり泣いてい...

今日は2月にしては珍しく暖かい日だった。 今日もクラスメイトの誰もが僕に話しかけてこなかった。皆も、僕にどう話せばいいのか分らないだろうしね。 担任の先生は、大学を出たばかりの若い女の先生で、僕に...

漁師たちの住む集落が、日を追うごとに静かになっていった。 漁師たちが海へ出る回数が減り、その代わりに他の港や島から人や船が静かに集まり始めていた。 港町の人々も、不穏な空気には気がついていて、ヒソ...

北の大地に現れし　「いにしえの言葉」を　操りし者 「レイ」と名乗る「光の剣士」と共に　この王国を滅ぼさんとす 俺は「予言の書」に記された、この一節を繰り返し読み、その意味する所を考えてみた。 な...

「レイのお父さんって、行方不明になったんですって？」 マヤがそのように言うのをきいて、ボクは驚いた。 クラスメートの誰にも、お父さんの事は話をしていないからだ。 でも、先生なら知って...

ピーピー、ピーピー、と目覚まし時計のアラームが鳴った。 「レイ、目覚ましが鳴ってるわよ。起きて！」 とお母さんが、隣の部屋から言う声が聞こえた。 ボクは布団から手を伸ばして、目覚ましのア...