第114話 よのためし

荷物整理をしていたら、新品のノートが出てきました。

食卓に置きっ放しにして、昔の喫茶店みたいにみんなで自由に読んだり書いたりできれば良いなと思い、こんな表紙にしました。

私が字を書いて、八ちゃんがフラミンゴを描きました。

こういう何気ないことを書くのにちょうど良いノートです。

ほんの1ヶ月前なのに、ずいぶん前のように感じるのは季節が変わったからでしょうか。

八ちゃんは部屋の隅っこや狭いところが好きです。

下の#と○は八ちゃんに何かを説明する時に書いたのですが、今見ても二人とも覚えていません。

DIYリフォームはなかなか終わりそうで終わりません。

久しぶりにピアノを弾いたら、大人になってから覚えた曲が全く弾けなくなっていました。子供の頃に覚えた曲は弾けるのですが。

最近のことは忘れるのに昔のことはよく覚えているお年寄りと同じ現象でしょうか。

トイレは狭いのでタイル貼りも漆喰塗りも大変です。まだまだ終わりません。

ところでみなさん、「あれ?」と思いながら読んでくださっていることでしょう。

表紙にこんなタイトルを書いたばかりに、「読んだら何か書かなきゃならないのは面倒くさい」と思われ、誰もこのノートを触りもしないのでした。

(津川聡子 作)


*編集後記*   by ホテル暴風雨オーナー雨こと 斎藤雨梟

津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第114話 よのためし」いかがでしたでしょうか。

次回「絶対読むな! 呪いのノート」に続く。

……というのは嘘ですが、自由記入式ノート、喫茶店やらペンションやらにありました。そういえば学生時代のサークルの「部誌」というノートもこんな形式で、いつも常連のメンバーたちが謎のポエムみたいなのを書いていたので恐ろしくて近寄れやしなかったっけ……っていきなり不適切で不穏な例えを出してみたりしてな。サトコファミリーのみんなのノートはこれからどんどん独自進化を遂げてほしいものです。それにしても、ササっと鉛筆で書ける紙のノートって、やっぱりいいですよね。真似してみたくなりました。みなさまもいかがでしょうか。家族に参加してほしい場合、「読んじゃダメ」と念を押すのを忘れずに!?

「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらからどしどしお待ちしております。

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