将棋ストーリー「王の腹から銀を打て」第32回
「チェスクロックか。あれは慣れといた方がいいな」 と、シュウイチは言った。 「使い方、難しいんですか?」 「いや、使い方は簡単すぎるほ...
心しか泊まれないホテルへようこそ
「チェスクロックか。あれは慣れといた方がいいな」 と、シュウイチは言った。 「使い方、難しいんですか?」 「いや、使い方は簡単すぎるほ...
夏休みも終わりが見えてきた八月下旬の日曜日、トモアキとジュンはカサをさして西公民館への道を歩いていた。 「おれたちは不利だよな。一人っ子は...
みんなの実力が上がってきたので、シュウイチが教えることもレベルアップしている。 できる限り感想戦をやるように、と言う。 感想戦というのは...
『いっしょにするよ』(絵・たかしまてつを KADOKAWA)が完成した。書店に並ぶのは今週末だろうか。 ぼくの30冊目の本になる。...
夏休みには学校がない。当たり前だ。しかし、だからといって将棋ばかりやっていられるかといえば、そんなことはない。 みんなそれぞれ用がある。ト...
ぼくが初めての絵本を出した2000年と今で変わったことの一つに絵本のデザイン事情がある。デザイナーが入ることがとても増えた。以前は画...
一学期が終わった。アサ子の成績は少し落ちた。落ちたといっても悪くはない。トモアキやジュンが持って帰ったなら、家でパーティーが開かれるくらいの...
梅雨に入ってからはジュンが将棋をできる日曜日が多い。ジュンがいるときといないときでは明らかに少しふんいきが違う。 将棋にカントクはいないよ...
昼食のあと、アサ子は部屋にひっこんで机に向かった。勉強するのではなく、ほおづえをついて窓の外の雨を見た。 一時から西公民館で同好会があるの...
初めての絵本『とんでいく』(こどものとも2000年11月号 福音館書店)が出て1年もたたないうちに韓国語版出版の話が来た。驚いた。自...