長生きの仏と早死にの仏 2/3話(出典:碧巌録第三則「馬大師不安」)

多くの人はこのエピソードを聞いて、「ああ、馬大師は社交辞令を適当に返しただけであって、別に大したことじゃないでしょ?」などと思うことでしょうが、これはとんでもないマチガイです。

またある人は、「日面は左目、月面は右目のことじゃない?」などと言いますが、もしそうなのであれば、いったい馬大師が伝えたかったことは何だと考えているのでしょうか?

そこそこ長い期間の修行を積んでいてもこのレベルの理解しかできない人が結構いたりして、なんというか情けない限りです・・・

「これはアレだよ、「胃薬を持ってきて欲しい」というのを遠回しに言っただけじゃない?」などと言う人もいますが、ちょっと馬大師をバカにし過ぎですよね。

よく言うではないですか。「真実の道は聖人ですらも伝えてこなかった。修行者は必死にそれを掴まえようとするのだが、その様はまるで猿が自分の影を掴まえようとしてクルクル回っているのと変わらない。」、と。

流石の雪竇和尚も、この難解なエピソードをポエムにすることはできないだろうと思ったのですが、彼は必死に頑張って次のようなものを詠みました。

日面仏、月面仏!
猛龍が棲む穴に追い込まれるような修行を二十年以上もやったおかげで、古代の皇帝たちのことなど何とも思わない境地に至ることができたよ。
・・・ていうか、これは完全に罰ゲームだよなぁ。
自分では賢いと思っている修行者の皆さん、気をつけなはれや!!

因みにですが、神宗皇帝が大蔵経を編纂した際、「なんだか自分が批判されているような気がする」という理由で、このエピソードを敢えて外したそうです。(苦笑)

―――――つづく

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