別訳【夢中問答集】第十六問 ヘボい坊さんでも悪口禁止! 2/3話
ある坊主の人格がくだらないからといって、信心まで失うというのは、冷静に考えてみれば決して正当化できないことはわかるよな? 自分の居住エ...
東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。 意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。
ある坊主の人格がくだらないからといって、信心まで失うというのは、冷静に考えてみれば決して正当化できないことはわかるよな? 自分の居住エ...
足利直義:なんだかんだ言ってますけどね、最近の坊さんたちときたら、どうでしょう。 金儲けにばっかり走りやがって、まったくロクなもんじゃ...
かつて、禅宗の大ファンだった北条時頼さんが建長寺をつくった時、宗の国(中国)から招かれて初代住職となった大覚禅師(=蘭渓道隆)は、信者に頼ま...
真言宗は今でも大勢の信者がおるが、究極の真実を求め、世の中のあらゆる演出の裏を見極めて、今のこの生身のままで仏になること(即身成仏)を目指す...
足利直義:そういうものなんですかね・・・ ところで和尚、真言宗には「加持祈祷(かじきとう)」という必殺技があって、呪文や儀式などによっ...
足利直義:しかし和尚、そもそも「あわれみ」とか「慈悲」の心というものは、実際に苦しんでいる人たちがいることを知って初めて生まれる感情ではない...
足利直義:いや、私が読んだ禅の本には、「まず自らをよく研究して熟知した上で修練を積み重ね、完成に完成を重ねた上でなお余裕がある、というのでな...
足利直義:いやいや和尚、人のため人のためっておっしゃいますけどね、自分自身がまだ未完成であるうちは、他人のことにかまっているヒマも能力もない...
足利直義:なるほど、そんなもんなんですかね・・・ 確かに「今すぐ金持ちに!」とか、「ずっと長生きしていたい!」とかの祈りはイマイチのような気...
今、鎌倉に智光という名の中国人の名医が来ているのじゃが、ある時「蘇香丸」という丸薬を練り合わせていたところ、見学していた人が好奇心から一粒ツ...