Twitterでお話しました
みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「妄想生き物紀行 第22回 ツバメ〜逃げるは一時の恥だが、進化の役に立つ」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただき、そしてポッドキャスト「妄想旅ラジオ」第22回「ツバメ」もお聴きになるとより楽しめる内容です。
逃げて良かった話
をまずは募集するぐっちーさんですが、成功例は集まるのでしょうか?
逃げずに立ち向かって成功した例は美談として広まりやすいけど、逃げて成功した例はあまり広まらない
とは言え、自分自身のことを考えても思いつかないので、逃げてよかったことがあれば是非教えてください https://t.co/RralZLRVn3— ぐっちー (@mousou_guccy) April 28, 2021
結果:集まった! みなさんいいエピソードをありがとう!!
順番にご紹介します。まずはトムさんのお話。
個人的によかったことは学生時代、土日も休みなしく嫌な部活をダラダラ続けるより、逃げてきっぱり止めていろんな事出来てよかったなと思ってます。
逃げた美談といえばダイナモ作戦を思い出しました。— トム (@tomtan916) April 28, 2021
確かに辞める勇気は重要ですね
ダラダラと続けるより辞めることの方がエネルギー必要です
逃げる美談はどちらかと言うと個人に帰属することが多い気がするのですが、ダイナモ作戦は国家的な美談ですね
ありがとうございます— ぐっちー (@mousou_guccy) April 28, 2021
部活とは「専念する」のが前提なところも多いと聞きますね。そればかりか、辞めるのにも勇気がいるんだから大変です。「損失を覚悟してきっぱり逃げる」というまさにダイナモ作戦のような決断、すばらしい!
「早起き」と「集団行動」を避ける選択を呼吸をするごとくに繰り返してきたナチュラルボーン・逃亡者の私としてはただただ尊敬してしまいます。
お次は坂の餅さんのお話です。
中学生の時に友達と2人で繁華街に行ったら5、6人の不良に囲まれて「こいつらタコ殴りにしようぜー!」と言われました。
「ぼ、僕達親戚なんです。今からおばあちゃんのお葬式に行かなきゃなんないので!」と訳のわからない事を言って隙を突いて猛ダッシュで逃げました。不良からは逃げるに限ります。— 坂の餅 (@korogaru40) May 1, 2021
まさに逃げるが勝ちですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) May 1, 2021
タコ殴りって、不良ひどい。逃げられてよかった、すばらしい!
「逃げる」がこれ以上ない妙手ですね。こういう局面で「逃げるな」とか言われても困ります。「待て〜」って言いながら追うみたいなね。待つわけないって。
そしてこの「訳のわからない事」こと「おばあちゃんのお葬式」が絶妙にいいお話です。
親戚を(設定上)殺してそれを言い訳にサボるのは定番ですが、友達と親戚同士と設定しているということは、ここで言っている「おばあちゃん」は2人共通の「架空のおばあちゃん」ではないかと思うのです。こんな非常事態に実在のおばあちゃんを嘘でも殺さないところに優しさを感じます。不良のやつ見習いやがれ。そういう話じゃないけど。
最後に、KanaeCpさんのお話。
大きな病院のお医者さんに「付き添いのたびに仕事を休んでいるので母の予約日を変えたい」と言ったら「私に休日出勤しろと言うのか」と怒鳴られて、ちいさな町医者に転院したら、その怖いお医者さんのこともご存知で「あはは、やることは同じですから安心してね」と無事に治してくれました(*^^*)
— KanaeCp (@CalmoPasar) May 2, 2021
お医者さんこわい。「その日は休みなんです」と言えば済む事じゃないのか……。
にしても逃げて良かったですね、すばらしい!
いい先生でよかったです?良い逃げ場所を見つける眼も大事ですね〜、すばらしい✨ 立ち向かって失敗する原因は、ここを逃げたら行く場所ない、と思い込むことが多いし、たまたま一度逃げた先がもっと怖い場所だったりすると「やっぱり」とますます思っちゃいますよね……?
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) May 3, 2021
なるほど!それを聞いて気づいたことが… 転勤族で小学校を4つ転校したせいか、ここ以外にいくらでも行く場所あるって染みついているのかも。。。友達と何度も別れたのは寂しかったけれど、ちいさいうちに諦めちゃって(>∇<)シゴキっぽい運動部も3日で辞めたり…属性がないんですね。
— KanaeCp (@CalmoPasar) May 3, 2021
引っ越しは子供にとって(大人もですが)大イベント。私も経験ありますが、確かに別れを繰り返すのも新しい場所に馴染むのもそれはそれで大変です。でもこんな副効果があるなら悪くないと思えてきます。
トムさん、坂の餅さん、KanaeCPさん、ありがとうございます!
もうひとつおまけ:
ぐっちーさん @mousou_guccy さんに質問です。逃げてうまく行った例を考えてたらだんだんわからなくなってきたのですが、「逃げる=困難に立ち向かわずに回避」とすると、「空腹に立ち向かわず何か食べる」とか「酸欠に立ち向かわず呼吸する」とかも入りますか? 日々それでうまく過ごしてます(^^;
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) April 29, 2021
そうなのです、とにかく早起きとか集団生活とか決まった予定とかが面倒、なんなら生きてるの面倒なんですけど……というスーパーものぐさ・ナチュラル・ボーン・逃亡者なので自分の行動なんか全部逃亡な気がしてわからなくなってきたのですが。
トラブルにうまく対処できた時は賞賛されますが、トラブルを未然に防いでもなかなか認められないですよね
逃げることで上手くいくという事はお腹が空いてなくても食べる、飲み会の前に立ち飲み屋に寄るなどの先手を打つ事かもしれません— ぐっちー (@mousou_guccy) April 29, 2021
な〜るほど、もっとたくさん飲み食いすればいいのか!
ありがとうぐっちーさん。
ポケモン、ゴジラで繰り返してきた本連載定番のテーマ「進化とは」を今度はシン・エヴァンゲリオンで?
さてシャルル大熊さんから某映画について質問です。
ぐっちーさんに質問です。シン・エヴァンゲリオンはご覧になりましたか? 四半世紀前のテレビシリーズはご覧になりましたか?
— シャルル大熊 (@charles_okuma) April 29, 2021
逃げちゃダメなやつですね。
テレビシリーズと新劇場版のみですが観ました
テレビシリーズはほぼリアルタイム
新劇場版は破のラストで気分が悪くなりQを飛ばしてしまいました
一応アマプラでおさらいして先月、全てのエヴァンゲリオンにさようならをしてきました— ぐっちー (@mousou_guccy) April 29, 2021
エヴァシリーズは一応進化と関係あるなと思いうかがってみました。ぐっちーさんにお叱りを受けそうな種類の「進化」ですが(笑)
— シャルル大熊 (@charles_okuma) April 29, 2021
この手の話題は知識量を明らかにしておかないと、トラブルの元となるので身構えてしまいました
進化という視点は全くありませんでしたね
争いの無い世界は理想ですが、その世界を創るために争っていたら本末転倒です— ぐっちー (@mousou_guccy) April 29, 2021
エヴァもまた進化ではない、と。
あの映画は「面白かった」「ちゃんと終わって良かったね」程度の感想もネタバレとして炎上しかねないという噂でしたのでこちらでもさらりと行きますが、ひとつだけ。新劇場版って「エヴァンゲリヲン」と表記されてませんでしたっけ。いつの間にか「エヴァンゲリオン」になってる(戻ってる)みたいなのはなぜ? これが進化? もしくは退化!?
シャルル大熊さん、ありがとうございます!
マイル貯め過ぎキョクアジサシ
ホテル暴風雨・風オーナーからは北極圏と南極大陸を往復するエクストリームな渡り鳥、キョクアジサシについてのコメントが。
キョクアジサシが北極と南極を往復すると聞き「なんてダイナミックに地球という星を使っているのだ」と感動しました。
でも同時に呆れもしました。
どうしても実用的合理性だけでなく遠くへ飛ぶ快感のようなものに突き動かされているのではと思ってしまいます。— 風木一人@ホテル暴風雨5周年記念セール開催中! (@Kazeki_Kazuhito) April 29, 2021
一度進化の方向性が固定されてしまうと、極端に突き進む現象が度々見受けられます
それにしても毎年地球1周しているのはやりすぎですよね
マイレージクラブに入っていればコンスタントに2万マイル以上獲得しているはずです
たまにはハワイでゆっくり羽を伸ばすことも可能です— ぐっちー (@mousou_guccy) April 29, 2021
人間界にも、何事もやり過ぎる人はいますしね。
このキョクアジサシですが、小型の発信機が開発されたおかげで研究が進み、北極圏(グリーンランド)と南極の往復距離が、従来の推定値の倍近い8万キロに及ぶことがわかっているそうです。(「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に2010年に1月に掲載。研究チームのリーダーはグリーンランド自然資源研究所のカールステン・エーバング氏)
参考リンク:「渡り鳥の最長移動距離、推定の2倍」(ナショナルジオグラフィックジャパン)
マイル貯め過ぎ。
参考リンクは、キョクアジサシが体重わずか100グラムだとか意外と長生きで寿命は30年だとか、へ〜と思うことがたくさんで面白いです。
中でも、キョクアジサシが渡りの途中、一ヶ月くらい外洋にとどまっていて、これは熱帯地域の横断に備えて魚などを食べてエネルギーをたくわえているためと推測されるという記述が興味深いです。ハワイで羽根を伸ばすどころか、熱帯はキョクアジサシにとって十分備えてかかるべき難所なんですね。
そうか進化というのは必ずしも合理的ではないんですね。成功体験に引きずられるのは人間だけではないと。いつかキョクアジサシにハワイでゆっくり羽を伸ばす日が訪れますように。(これきっと雨オーナーが絵にしますよ)
— 風木一人@ホテル暴風雨5周年記念セール開催中! (@Kazeki_Kazuhito) April 30, 2021
何だと、キョクアジサシがハワイにいる絵だ?
(でもアレだ、わざわざ難所で戦う絵ってのも「逃げろ」のテーマにそぐわないので、今回は南の方へ向かっていく感じの絵にしてみました)
この絵のオリジナルは、キョクアジサシではないけれどアジサシの一種と思われる鳥たちが、回遊、渡り、遊牧などで旅をする「移動者」たちへの配達を専門とする郵便屋さんをやっているという設定で描いたマンガです。よかったら見てみてください!
それにしても、キョクアジサシがなぜここまでの長距離を渡って地球を何周もするのか、予想はしてましたが全然わかっていないみたいですね。
坂の餅さんからの質問です。
『悪くなった環境から脱出』は分かるのですが、なぜ帰って来るのでしょう?
『人類はアフリカから脱出した』ということは、人類はまたアフリカに帰る日が来るのでしょうか?— 坂の餅 (@korogaru40) May 1, 2021
ねー、それ不思議でしょうがないですよね。犯人は現場に帰る、みたいなやつでしょうか。
繁殖生態を変えることができなかったのかも知れないです
— ぐっちー (@mousou_guccy) May 1, 2021
(違うらしい)
坂の餅さん、風オーナー、ありがとうございます!
というわけでみなさまありがとうございました。今回はこれにて。次回のエッセイは二度目の植物テーマ、「ジャガイモ」です。妄想旅ラジオ第23回「ジャガイモ」もこちらでぜひ聴いてみてください。この回はたまさんがお休み、スペシャルゲストに人気番組「世界一周! チラ見の世界史」のパーソナリティー、おおたに先生を迎えた回で、いつもとちょっと違う感じが楽しめますよ。身近な野菜、ジャガイモの意外な面もたくさん知ることができます。
では次回もどうぞお楽しみに。また来週、こちらのサイトで、そしてTwitterでお会いしましょう!
ご意見・ご感想・ぐっちーさんへのメッセージは、こちらのコンタクトフォームからお待ちしております。
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