祝!1周年!! Twitterでお話しました
みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。
妄想生き物紀行もおかげさまで1周年です。いつも読んでくださっている皆様も、今日初めていらした皆様も、どうもありがとうございます。今後もご愛読よろしくお願いいたします。
さて今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「1周年特別編〜趣味は1回しか行ったことがないプーケット島でのダイビング」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただき、そしてポッドキャスト「妄想旅ラジオ」第27回「1周年特別編」もお聴きになるとより楽しめる内容です。
魚はどうした
まずは、妄想旅ラジオのパーソナリティのおひとりである、ポチ子さんのコメントをご紹介します。
このアオハタは急激に海面に上げられちゃったから胃袋(飴玉じゃないよ)が口から飛び出したんですよね?魚版の減圧症?ところで、ダイビングの話だというので魚の話を期待したのですが。プーケットの海で見た印象的な魚の話を聞かせてください。 pic.twitter.com/sSsJ7SZxjb
— ポチ子 (@mousou_pochiko) July 6, 2021
魚はどうした?
というリクエストです。確かに美しい魚たちと戯れるのもダイビングの楽しみ。魚の話、なかったですね……ていうよりやっぱりこのアオハタが気になってしょうがないです。
魚って、こんなことになっちゃうの!? と衝撃を受け、人間もダイビングによる圧力差だけでなく「高山病」などをナメてはいけないと感じ入った次第。
ええ〜!?😲 魚にこんな症状が出るんですか?
そもそも、深海から海表面あたりまでと活動範囲の広い魚ってどうなってるんでしょう?? 何十気圧もあるところから一気圧前後まで浮上したら、空気は当然何十倍に膨らむし溶解度も下がりますよね。内部の圧力を一定にする仕組みが何かあるんでしょうか— SAITO Ukyo (@ukyo_an) July 6, 2021
背骨沿いにある浮き袋で調整してると思うのですが、詳しいことは?です。
— ポチ子 (@mousou_pochiko) July 6, 2021
なるほど。「浮き袋」とは、体が浮くか沈むかの浮力の調整のためのものとしか思っていませんでした。もっと「ただちに健康に影響のある」問題だったようです。正直、魚はもうちょっと、圧力差に強いものというイメージがあり驚いてしまいました。
アオハタは水深50mくらいにいるので浮き袋が4倍になってしまいます
浮き袋を持つ深海魚は一気に引き上げると浮き袋が膨張して気絶しますが、浮き袋を割ると息を吹き返すことがあります
水族館で展示する深海魚はゆっくり引き上げるようです— ぐっちー (@mousou_guccy) July 6, 2021
深海魚も大変です。地上に出てきて生きているだけですごいことですね。
ゆっくりだと空気が外へ逃げるんでしょうか。ところで、スキューバダイビングしつつ魚を獲るという楽しみ方はありですか。イメージ的に合わない感じもしつつ、新しく面白いアクティビティという気も。ぐっちーさんはプーケットで美しい、可愛い、というより「美味しそう」な魚に会いましたか?
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) July 7, 2021
釣り人とダイバーは仲が悪いという噂があります
釣りは漁獲的、ダイビングは保護的な性質があるからでしょうか
ダイビングしながら釣りをする事は両者の融合になりそうです
プーケットの魚は水族館のそれと言っても過言ではありませんでした
しかしながら美味しそうな魚は北の方が多い気がします— ぐっちー (@mousou_guccy) July 7, 2021
結論:プーケットで印象的だった魚は特になし(しかし全体的に水族館のようである)。南の国の魚はあまり美味しそうではない。ということでしょうか、ぐっちーさん?
釣り人とダイバーでは魚を見る目がまったく違うのでしょうか。どちらが良い、とも思わないのですが、昔、海の近くで育ったという人から、子供の頃、気候の良い時期の休日はいつも朝から海に遊びに行き、一日中泳いだり潜ったりして、昼は採った魚を海岸で適当に焼いて食べ、暗くなったら家に帰ったという話を聞いて、ほえ〜それは羨ましいなあ、と憧れました。魚の形をした魚は水族館&学校・公園にいる金魚やコイ、食べる魚は切り身、海に行った経験はなし、という幼年時代でしたので、見る・遊ぶ・食べるが融合しているところに自然との近さを感じて憧れたのです。そのようなダイビングがあっても良いような気はします。
「妄想旅ラジオ」リスナーの方々はもちろんご存知かと思いますが、ポチ子さんは魚の「耳石」収集を趣味とされています。耳石とは魚の内耳に作られる炭酸カルシウムの結晶で、魚の種類によって様々な大きさ・形をしており、耳石を調べると魚の年齢(日齢)や大きさまでわかってしまうそうです。買ってきたり釣ってきた魚の耳石と、お魚料理のレシピも載っているポチ子さんのブログ「魚の耳石と料理日記」が面白いです。
ポチ子さん、ありがとうございます!
ダイビング後のビールは最高
続いて、ホテル暴風雨風オーナーの質問です。
ビールの「ぷしゅ~!」はヘンリーの法則。初めて知りました。
ぼくの好きなビールはドラフトギネス、フローティング・ウィジェットが作るクリーミーな泡が最高です。
ぐっちーさんがプーケットでダイビングを堪能した後に飲みたいビールはなんですか?— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) July 8, 2021
そうそう缶のギネスにはビー玉みたいなもの(それがフローティング・ウィジェット)が入っていて、泡がきめ細かくて美味しいのですよね。ダイビングの後にはそれにぴったりなビールが、あるんでしょうか?
タイのシンハービールは南国に合いますね
ダイビング終わりのシンハービールは最高です♪— ぐっちー (@mousou_guccy) July 8, 2021
辛い料理と甘いデザートとシンハービール、いいですねえ。などと言ってる時にはもはやダイビングどっか行ってますが、経験があれば思い出が蘇ることでしょう。
そうか、やっぱりタイではタイのビールなんですね。その土地の気候にあったビールがいちばんですものね(^-^)
— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) July 9, 2021
世界のビールを現地で飲みながら旅してみたいですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) July 9, 2021
アイルランドに行ったらギネスです。ダイビングで美味しい魚にも出会えそうですね!
風オーナー、ありがとうございます。
夢にまで見たダイビング
お次はシャルル大熊さんからの質問です。
安全なダイビングのためにはかなりの知識が必要なんですね。それでも美しい南の海には潜ってみたいものです。
6年間も潜りたいのに潜れないとダイビングの夢を見たりするものでしょうか?— シャルル大熊 (@charles_okuma) July 8, 2021
私はダイビングというか、海の中の夢を時々見ます。「一度もしたことないけどダイビングが趣味」も、ぐっちーさんに便乗して言ってみたわけではなく、以前から興味があるものの、時間もお金もかかるので老後の楽しみに取っておこうと妄想を暖めまくってまだ準備体操中なだけで厳然たる事実ですよ事実!
そんなことはどうでもいいですね。ぐっちーさんはダイビングの夢を見るのか?
見ていたかもしれません
ただ覚えていないだけで
毎晩布団には潜りますが— ぐっちー (@mousou_guccy) July 8, 2021
「記憶にございません」が正解でした……
夢の中で練習すると現実にも上達するそうですよ。イメージトレーニングといいますか睡眠学習といいますか。
— シャルル大熊 (@charles_okuma) July 9, 2021
頑張って練習します
— ぐっちー (@mousou_guccy) July 9, 2021
まずは夢を覚えておくところからですね。あれ? 別に覚えていなくても構わないんでしょうか。
シャルル大熊さん、ありがとうございます!
おまけ:ボイルの法則とシャルルの法則の違いの覚え方を考えました
「ボイルの法則」「シャルルの法則」といえば、気体の性質を示す重要なもので、高校では物理・化学の二科目に登場したので何度もやったような気分になるものです。よね? 高校生の皆さん。
ぐっちーさん、 @mousou_guccy 脱線もいいとこですが、懐かしい「ボイルの法則」、シャルルの法則とどっちかわからなくなりませんでしたか? ボイル・シャルルの法則もあるしどっちだっていいじゃないかと思いつつ学校の教科書(というか先生というか?)的にはそうはいくかって感じでした。
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) July 9, 2021
シャルルの法則!
— シャルル大熊 (@charles_okuma) July 9, 2021
そうですそうですシャルルの法則!
さて受験生のみなさまに役立つ(かもしれない)暗記方法を考えました。
ボイルの法則:一定温度で、気体の体積(V) は圧力(P) と反比例する
つまり体積と圧力の積PVは一定であるという法則です。気体はいかにも強く押せば押すだけ縮むイメージですから、たいへん理解しやすいです。
シャルルの法則:一定圧力で、気体の体積(V) は絶対温度(T) と比例する
V/T 一定の法則です。これも、気体は温めれば温めるほど膨らむイメージがあるので理解しやすいです。
この二つを合わせたのがボイル・シャルルの法則、「一定量の気体の体積は圧力に反比例し、絶対温度に比例する」 すなわちPV/T 一定
というもので、これ覚えとけば別に良いじゃないとみんな思ってましたが、
やっぱりどっちがボイルでどっちがシャルルかも大事らしい(確か大学入試に出たこともある)。ちなみにボイルもシャルルも人名、ボイルさんやシャルルさんにしてみれば、「どっちでもいいわけないだろう」ですね確かに……どっちでもいいけど……。
そんな長年の悩みを解決する語呂合わせ「圧力鍋でボイルする」を昨夜発明しました。
つまり「圧力が出てくる方がボイルの法則」と覚えるところがミソです。法則のボイルはBoyle、ボイルする(=茹でる)のボイルは boil ですがカタカナで書けば一緒! あ〜ら素晴らしい。
賢明な受験生読者諸氏はすでにお気づきでしょうが PV 一定 と V/T 一定 のどっちかがボイルでどっちかがシャルルかはすでに覚えているのが前提ですので画期的暗記法とまでは言えませんが、私は非常に気分がスッキリしました。肩こりが治って背が3センチくらい伸びそうです。
ちなみに計算などでの実用上は、ボイル・シャルルすら不要で、むしろそこから導出される「理想気体状態方程式 PV=nRT」 を使えば済むという流儀もあります。が、下記例題のような、出入りのない同じ気体の二状態を比較する際には状態方程式など無用の長物、「ボイル・シャルルの法則」が便利だと思います。
例題:標準大気圧(100000パスカルとしてよい) で風船に17℃の空気を入れたら体積は1リットルであった。ぐっちーさんがその風船を持ってダイビングをして水温17℃、水深30メートルまで潜った。この時風船の体積は何リットルか?
注1)水深30メートルの水圧は400000パスカルとします
注2)77℃は絶対温度350K 17℃は絶対温度290Kです
注3)大気中での風船の中の圧力は標準大気圧と釣り合い、水中では水圧と釣り合うものと考えます
受験生のみなさま頑張ってください〜!
例題の答えは誰か覚えている人がいたら次回書くかも……? ということで今回はこれにて。
ちなみに今回のトップ絵は、ダイビングにまつわる妄想を絵にしました。手描きだと妄想感溢れすぎてわけがわからなくなりそうだったので写真を使ったものです。
いや〜 ダイビングって本当に素晴らしいものですね! したことないけど!!
次回のテーマは「アデリーペンギン」です。妄想旅ラジオ第28回「アデリーペンギン」ではペンギンの子育ての話題が登場しましたが、エッセイはどんなお話か、どうぞお楽しみに! また来週、こちらのサイトで、そしてTwitterでお会いしましょう!
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