X(旧Twitter)でお話しました
みなさまこんにちは。「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。
今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「ジャイアントパンダ〜経済波及効果は300億円は本当か?」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただくとより楽しめる内容です。
ジャイアントパンダ不在の上野を覚えています
はじめに、ジャイアントパンダの威力がいかほどのものか思い知らされた、個人的体験を披露させてください。
ジャイアントパンダ不在期の上野動物園では、入場ゲート前に「現在上野動物園にパンダはいません」と、でかでかと張り紙がしてありました。ああいう時こそ「マイナス経済効果」を実感しそうですが、逆にみんな白浜に行くとかパンダが恋しすぎてグッズを買うとかの複雑な経済効果もあったんでしょうか
— 斎藤雨梟 SAITO Ukyo (@ukyo_an) January 27, 2024
調べてみると、上野動物園のジャイアントパンダ不在は、2008年から3年ほど続いたようです。1972年から途切れることなく「ジャイアントパンダのいる動物園」だった上野動物園にとって、このパンダ不在期は入園者数を大幅に減らすなど苦境の時期でした。パンダ不在を知らずに来てがっかりするお客さんが後をたたず、しかも国内のみならず海外からわざわざ来た人も多かったそうです。「パンダはいません」の看板の巨大さ(パンダより大きな看板に、パンダの顔くらいのフォントで書いてあったと思います)はその異常事態ぶりを察するに十分でした。それくらいパンダ人気はすさまじく、とくに上野動物園は「パンダの動物園」と認識されていたわけです。
とはいえ、動物園好きとしては、いつも会いたい動物が多すぎて時間が足りないくらいなので、わざわざ行列してまでパンダに拘泥しなくても良いくらいに感じていました。後に私が本当のパンダの威力を再認識したのは、上野にシンシンとリーリーが来て、さらに待望の赤ちゃんであるシャンシャンが誕生した2017年。行ったら、やはりまんまと行列してしまいました。そして対面したら、あまりの愛らしさに我ながらどうかと思う大騒ぎ。いやパンダすごい。
「パンダ? 別に興味ないし」とか「可愛いけど、動画とかぬいぐるみで満足」という方に、「パンダ効果」の凄まじさをまずお知らせしたいと思った次第です。
パンの耳、パンダの耳
シャルル大熊さんからのコメントをご紹介します。
「経済波及効果の算定にはマイナス面が入っていない」
鋭いご指摘です。
確かにお財布は一つだからあることに散在すれば他で節約しなければならない。
推しにつぎ込みすぎて毎日パンの耳食べるみたいな……。
パンの耳カリッと焼いて食べると美味しいけど。#経済波及効果 #ジャイアントパンダ— シャルル大熊 (@charles_okuma) January 25, 2024
パンの耳美味しいですね。フランスパンなんかは、あの耳(皮?)がないとアイデンティティ崩壊間違いないのに、食パンは耳取っちゃっても食パンなので、考えようによっては強い食べ物です。一方取られちゃった「耳」にもかなり存在感があるので、食パンすごいですね。パンダみたい?
学生時代は近くのパン屋でパンのミミだけ置いてあったのですが、最近は見なくなりました
置いているところもあるかもしれませんが、顔馴染みになって裏メニューよろしく一部の人にしか流通していない可能性もあります
顔馴染みになれるほどの財力があればパンのミミは必要ないですがもう嗜好品ですね— ぐっちー (@mousou_guccy) January 26, 2024
サンドイッチを作る時にパンの耳を取る以上、パンの耳が余ってはいるわけですが、どこにいったんでしょう、パンの耳? パンの耳が流通しなくなったことによる経済波及はいかほどのものでしょうか。
ミミとかフチが特に美味しくて好きだという人向けの商品も時々見ますね。パンダグッズを購入(+)しすぎて節約を余儀なくされパンの耳ばかり食べた(ー)結果パンの耳に対する嗜好と需要が生まれ「パンの耳セット」という商品にも値段がつくようになる(+)など、経済波及は複雑です
— 斎藤雨梟 SAITO Ukyo (@ukyo_an) January 26, 2024
おせんべい、シュークリーム、パイなど、カリッとした皮の部分が一番美味しいという味覚はあります。耳の方が高価だから別売りにするという時代だってこないとも限らないと思います。
パンダのミミフェチの方もいそうですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) January 26, 2024
確かに、あのちょっと反った形の耳、いいですよね……
パンダの耳パン、いいんじゃないでしょうか。象の鼻パンみたいな。そんなのあったような。あれ、なかたっけ? そして、パンダの耳パンがあるからには、
ダジャレおやつ「『パンダの耳パン』の耳」誕生の予感がします
— 斎藤雨梟 SAITO Ukyo (@ukyo_an) January 27, 2024
パンダの耳パンにも耳があります、当然。
シャルル大熊さん、どうもありがとうございます!
現代によみがった馬鹿、「犬獅子」
ホテル暴風雨風オーナーからは、強烈なインパクトを残したあの懐かしいニュースについてのコメントが。皆さんご記憶でしょうか。
10年くらい前、中国の動物園でライオンだと偽って大きな犬を展示していた事件がありました。絶対フェイクニュースだと思ったけれど本当でした。ひどい話です。パンダと偽ってマレーバクを展示するのはどうでしょう? 距離があれば気づかれないかもしれません。「あ、鼻の長いパンダ、かわいい~」
— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) January 26, 2024
……マレーバク、かわいいですよね。「マレーバクの鼻うどん」とかどうでしょう。
それはもしや、秦王朝滅亡を再現したジョークだったかもしれませんよ
権力者が鹿のことを馬と言い張って王朝の滅亡を招いた故事に因んだ政府批判の可能性も
そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが— ぐっちー (@mousou_guccy) January 26, 2024
あれ? 何だかそれ、聞いたことあるけれど、あの故事?
日本語から永遠になくならないんじゃないかと思われるパワーワード「馬鹿」の語源とされる故事ですね!
なくなりはしないけれど「犬獅子」などに変わるかもしれないですね— 斎藤雨梟 SAITO Ukyo (@ukyo_an) January 27, 2024
言葉にはじわじわと形成されるものもありますが、ひとつのエピソードから急に出現するものもある。火山岩と深成岩みたいです。
「動物園は完全に私たちをだまそうとしている。犬をライオンに見せようとしている」「吠えてばれる」https://t.co/J5cruUwIfG
— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) January 27, 2024
すごいニュースでしたね。リンク先の記事には、「この動物園ではオオカミの檻でも犬を展示。ヒョウの檻には白いキツネがいた」と書いてあります。いっそ「いろんな動物に見えるイヌ園」にしてしまえばよかったのに。
現代の故事が生まれそうな瞬間ですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) January 27, 2024
いわゆる「犬獅子」ですな。
風オーナー、どうもありがとうございます!
さて今回の絵ですが、今日の話題にも出たパンの耳、
というより私が妄想した「『パンダの耳パン』の耳」です。パンダの耳パン、黒いけれど焦げてるわけじゃありません。黒胡麻味です。黒豆でもいいかな。パンダの耳パンの耳の部分はこんがり焦げ目がついています。サクサクして美味しいと評判で大人気です。
では今回はこれにて。次回エッセイのテーマは、身近なようで意外と実態を知らない「サクラエビ」。妄想旅ラジオ第94回「サクラエビ」 と関連した内容になります。ラジオではその意外と知らないサクラエビのことがよくわかり、「旅」「食」パートもウキウキワクワク楽しいお話です。ぜひラジオを聴いて予習しつつ、エッセイもどうぞお楽しみに。