ぐっちーさんと話そう<2> ポケモンの進化と変態で頭痛が痛い

またTwitterでお話しました

こんにちは。今週もよろしくお願いします!

みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。

先週のぐっちーさんのエッセイ「妄想生き物紀行 第2回 ガラパゴスゾウガメ 〜世界の子供達をミスリードするポケモンの罪とは」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、今回もお伝えいたします。

先週のエッセイ、そしてポッドキャスト「妄想旅ラジオ」第2回「ガラパゴスゾウガメ」もお聴きになるとよりお楽しみいただける内容です。

ぐっちーさん、よろしくお願いします

変態の地位向上が必要?

先週のエッセイ、何と言っても「変態」が印象的でした。「変態」を辞書で引くとたいてい第一義に「形態が異常であること」とあります。
つまり目に見える形がいつもと違う、変、おかしい、ということですね。第二義と第三義をいわゆる「変わった性癖」と昆虫など生物の「メタモルフォーゼ」が争っている印象でしょうか。

ですが日常で形が異常であることを「変態」とあまり言いません。私はかなりのくせっ毛なのでしばしば朝起きると髪の毛がすごく面白い形になっていますが、これも「今日は髪型が変態している」と言ってもいいのでしょうか。あまり言わないし言ってもわかってもらえない気がします。「変わった性癖」が現代日本では変態の第一義と思えてなりません。

そこへこんなコメントが!

確かにポケモンの変身をどう呼ぶか会議で「変態」が負けた(※注 ぐっちーさんの脳内会議です)のは、ひとえに「変態」という言葉のイメージが今ひとつよろしくないから。

この案にはぐっちーさんも私も「懐かしい〜」と昭和マインドを大いに刺激されました。坂の餅さん、ありがとうございます! ハイスクール奇面組の再放送で地位が上がるかはさておき、変態の地位向上は大事ですね。懐かしアニメといえば、私の髪型はかなりの再現度で「キャプテン翼」や「クリーミーマミ」に変態いたします。

引き続きポケモン問題を考える

進化か変態か、他に良い呼び方はあるのか?まじめにポケモン問題を考えるコメントもいただきました。

ベニクラゲは同一の個体が生き続ける不思議な生き物ですね。この場合、生まれ変わったベニクラゲを逆に「変態」と呼んでいいのかもよく考えるとわかりませんが、何度も再発生して変化したら確かに「進化」と呼べそうです。これと比べるとやはりポケモンは「成長(生長)」が妥当でしょうか。トリフィド【いさましいちびの博物愛好家】さん、ありがとうございます!

ポケモンからシン・ゴジラへ

またこんな質問も。

確かにポケモンの進化がいかんならシン・ゴジラはどう? と聞いてみたくなりますね。映画の中でも進化とか退化とか、言ってました。ぐっちーさんの回答はこちら。

シン・ゴジラについては、ぐっちーさんはもう少し後の「妄想旅ラジオ」でも独自見解を披露しています。そのうちエッセイにも出てくるかも!? どうぞお楽しみに。シャルル大熊さん、ありがとうございます!

ぐっちー家、教育の成果はいかに

そして私が是非聞いてみたかったのはこちら。エッセイにはない(ラジオに出てくる)エピソードではありますが、ポケモンの「進化」を、これは「進化じゃなくて変態だ」とお子さんたちに教えたというお話がすごく面白かったので、お子さんたちのその後の反応が気になっていたのです。教えた当初はあまり聞き入れられず、ということでしたが、その後新たなリアクションがあったのか、伺ってみました。

ぐっちーさんのお答えは……

さすが、教育の賜物です。小学生にして「進化」の厳密な意味について考えを促すという英才教育、今後が楽しみですね。

それにしても「進化」という言葉はあまりあちこちで便利使いされて、ちょっと食傷気味です。今こそ「変態」が待たれる時代なのかもしれません。

進化と絶滅とデジタルコンテンツ

当ホテルのもう一人のオーナー、オーナー風こと風木一人(動物大好き)からも質問です。

小さな島の中での独自進化というと、どちらかというと小型化するイメージがあるので、私もこれ、不思議だったんですよね……

なるほど、天敵がいないという要素がそれだけ大きいということですね。

ところで、ゾウガメは本来の生息地から持ち去られたことで絶滅してしまいましたが、「ポケモン」のようなデジタルコンテンツは、生息地からたくさん持ち去られる(よく売れ、よくコピーされ、よくダウンロードされる)ことでむしろ繁栄するのが面白いところです。違法ダウンロードや、安易に真似た類似品が出回る場合は必ずしも「繁栄」でないかもしれませんが、オリジナルコンテンツに強烈な個性と魅力があれば結局繁栄の助けとなり、もしならなくともその設計思想や形質は残るといえます。

ここで改めて、ぐっちーさんの提唱する「ガラケーにポケモンGOを搭載させたVRゲームを開発し、世界から人を呼び込むポケモンツーリズム」について考えると、非常に面白い案ですが、これもまたデジタルコンテンツの一種。面白さをわかってもらえないと人が集まらないけれど、わかってもらえて世界中に似たようなものが広まっては「ガラパゴス化」が保てないというジレンマがそこにあるような気が……どうしたらいいんでしょう。日本の景色風土にこそ似合うガラケーの開発? 梅雨の湿気や夏の猛暑など日本によくある気象条件で現れるポケモン? 教えてぐっちーさん!

今回もぐっちーさんと話そう企画、コメントくださったみなさま、どうもありがとうございました。

最後に、今回の記事タイトルですが、「ガラパゴスゾウガメ」を(スペイン語部分を)直訳すれば「カメゾウガメ」であるという話が結構衝撃的だったのです。琵琶湖レイクに富士山マウンテン、本能寺テンプル。外来語と混ぜすぎて変になる、これもガラパゴス的日本語でしょうか。

次回のエッセイは「ヤンバルクイナ」がテーマです。妄想旅ラジオ第3回「ヤンバルクイナ」 に対応しています。よければ是非ラジオで予習しつつ、どうぞお楽しみに!