
父さん、4歳になりました。
このホテルのオーナー、絵本作家の風木一人さんとのコラボレーション作品「とんでいく」の企画として当初は3ヶ月くらいの予定でスタートしたこの育児ノートだが、継続することを決めてから約2年半、1歳半だった子どもは4歳になり、自分も父親として4歳になった。
【Little Child ~ だいじょうぶ、父さんも生まれたて】はミュージシャン黒沢秀樹が綴る、楽しくて奥深い子育てクリエイティブノートです。
このホテルのオーナー、絵本作家の風木一人さんとのコラボレーション作品「とんでいく」の企画として当初は3ヶ月くらいの予定でスタートしたこの育児ノートだが、継続することを決めてから約2年半、1歳半だった子どもは4歳になり、自分も父親として4歳になった。
息子はまたしても突発的な体調不良になり病院で検査を受けた結果、ヒトメタニューモウィルスというものに感染してしまったらしい。聞いたこともなかったこの感染症は比較的近年特定されたもので、現在ワクチンや治療法もなく、ひたすら何度も感染して抗体をつくりだすしか効果的な予防法
事件が起きたのはその前夜である。体調が悪かったせいか機嫌がすこぶる悪く、夜遅くなってテレビを消すと、息子は地団駄を踏んで絶叫しはじめた。「やだ!!テレビもうちょっとだけ見る!あとちょっとだけいいでしょう?おねがーい」
先日子どもを歯科医に連れて行くと、診察台に大きなモニターが正面と天井にまで設置されており、診察の間子どもに自由にYouTubeを見せて気を紛らわせるという状態になっていたが、こんな夢のような世界は自分が子どもの頃には想像もできなかった。
今年のゴールデンウィークはわざわざ遠出をするようなことはせず、だいたい子どもとふたりで近所の公園に行っていつもと変わらぬ休日を過ごすことにした。毎日が新しい子どもにとっては、いつもの公園であっても期待に満ちあふれたお出かけであることに変わりはないようである。
果たして自分が髪の毛のことを気にしはじめたのはいつ頃だったのだろうかと遠い記憶を紐解いてみた。最古の記憶は母に隣の家の玄関に連れて行かれ、床にビニールシートのようなものを敷いて切られていた光景だ。なぜ隣の家かというと、同じ敷地の中にあった
この一週間ほどの息子はまさにわがまま王子の様相である。音楽がリズム、メロディー、コードの3つの要素で成り立っているように、王子の日常は主にイヤイヤ、号泣、抱っこの3つの要素で構成されているようだ。「おはようー、もう起きる時間だよ」「イヤだ。
子どもがおねだりのスキルをかなり上げてきていることを書いたが、そのぶん要求がどんどんエスカレートしていく傾向があり、どのラインで線を引くかはとても難しくなっている。しかし数日前の夜、かなりハードな交渉の末に行き過ぎたおねだりを取り下げてもらうことに成功した。
ある日、子どもが得意気に「父さんは怖いものあるでしょう?」と言ってきた。確かに怖いものはたくさんある。ある種の昆虫や毎月の請求書、締め切りなど挙げればきりがないが、どうしてそんなことを急に聞いてきたのかはわからない。何か弱みを握られたような気分である。
このところの子どもの成長は著しく、ついこの前までできなかったことが、気がつくと普通にできるようになっていたりする。おねだりのバリエーションもかなり増えてきて、かつては絶叫して泣き叫ぶだけだった方法が、かなり高度なテクニックを身につけ始めている。