第96話 ケツメドカイロ

先日、吉ちゃんの私立高校の入試日、天気予報は雪になりました。

前日の夜、塾から帰宅した吉ちゃんからこんなことを言われ…

吉ちゃん一人で行く予定だったのが、急きょ、私も行くことになりました。

八ちゃんは、いつも7時過ぎに起きて8時前に学校に行きます。一人では心配なので、母に頼んで、水戸の実家からアレクサで見守ってもらうことにしました。

当日の朝は八ちゃんも6時台に起きてテキパキと支度をして、がんばってくれました。

朝のうちは雨で、電車も平常運転でした。

吉ちゃんが試験を受けている間、受験校の保護者控え室で待っていると…

いつのまにか、雨は雪になっていました。

新型コロナ感染防止のために、全ての窓が少し開いていました。暖房は付いていましたが、外にいるみたいに体の芯から冷えました。そういえばカイロを一つだけ持っていたことを思い出し、クッション替わりに、ズボンの上からお尻の穴の辺りに貼りました。

生まれて初めて、こんなところにカイロを貼りました。

お漏らしした時の温かさに似ていて、恥ずかしいような懐かしいような気がしました。

しばらくして、たまに換気をすれば良いことになり、窓を閉めてくれました。

部屋も暖まり、お尻のカイロで体の芯まで温まり、心地良く過ごしていると…

うっ

うぅ…

ぎゅるるるる~

激しい腹痛に襲われ、トイレに駆け込みました。

すこぶる快便でした。

これもカイロのおかげかもしれません。


*編集後記*

津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第96話 ケツメドカイロ」いかがでしたでしょうか。ケツメドは尻の穴かあ、勉強になったなあ〜 じゃ、なくて。長男吉ちゃんの受験当日のお話と思って読んでいたら、まさかの冬の健康ライフハックオチ。みなさん、吉ちゃんに桜咲く春が訪れるよう祈りながら、さっそくお尻にカイロ貼ってみよう!

「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらからどしどしお待ちしております。

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