大日向峰歩一覧

潮時 第一話

潮時 第一話

大日向峰歩 作・小説『潮時』第一話:『招かざる客』その1。一人の女が妙な早歩きをして駅へと急いでいた。女の名はさおり。田舎の電車事情において乗り遅れるのは禁忌なのに。それもこれも〝招かざる客〟のせい。駅まで徒歩30分。事の経緯を回想しながらさおりは進む。招かざる客は何物か? ある〝潮時〟の始まりです。

心を紡いで言葉にすれば 第17回:Happiness only real when shared.

心を紡いで言葉にすれば 第17回:Happiness only real when shared.

大日向峰歩 作・エッセイ『心を紡いで言葉にすれば』第17回。前回から続く〝他者と群れることの意味を求める旅〟は、精神分析の観点や社会心理学的な視点を経由しつつ、『はいのサイさん』夫婦の同居生活を通して映画『イントゥ・ザ・ワイルド』での名セリフに辿り着きます。

はいのサイさん、ふたたび 後編

はいのサイさん、ふたたび 後編

大日向峰歩 作・物語『はいのサイさん、ふたたび』後編。結婚以来初の共同生活は試練の連続。そんな中でようやく見つけた平穏な日々。でもそれも、長くは続かなさそうです。ウイルスがもたらす様々な暮らしの変化は、どうやらサイさんの心にも、ある変化をもたらすのでした。

はいのサイさん、ふたたび 中編

はいのサイさん、ふたたび 中編

大日向峰歩 作・物語『はいのサイさん、ふたたび』中編。はいに住むサイさんは、鬼軍曹の妻サイの願いを叶えようとして、生まれて初めてうっかり外の世界へ。しかしそこは完全なる未知の世界。なんとかして元に戻ろうとするサイさんの元に、あの人ならぬあのサイが! 果たしてサイさんは元の世界に戻れるのでしょうか。

はいのサイさん、ふたたび 前編

はいのサイさん、ふたたび 前編

大日向峰歩 作・物語『はいのサイさん、ふたたび』前編。時は少し前。はいに住むサイさんのところにも、あのウイルスが何やら影響を及ぼしているようです。愛妻サイとのやり取り(命令)により、サイさんはまたしても冒険の旅に出かけるようです。さあ、今回はどのようなことが起こるのでしょうか。

刺繍 第十三話

刺繍 第十三話

大日向峰歩 作・小説『刺繍』第十三話。介護は時として、そこに居た人たちに罪の意識を残していく。それは後悔となり、ふとした瞬間に思い出される。それはまるで、巻かれた糸の隙間から垣間見える、下に重なる糸。手繰るように解いていくと出てくるもの。願わくばその先に、一筋の光のようなあたたかい糸がありますように。

刺繍 第十二話

刺繍 第十二話

大日向峰歩 作・小説『刺繍』第十二話。記憶の奥底にあるパンドラの箱は再び沈み、「わたし」は娘として、母である「私」のためにできることを尽くす。介護は、正解のない問いの答えを探すようなもの。それなのに、どうして人は、それが正解か否かを決めようとするのでしょうか。

刺繍 第十一話

刺繍 第十一話

大日向峰歩 作・小説『刺繍』第十一話。弟、それは母と娘の葛藤を昇華する存在。子どもの頃、母の愛に飢えた「わたし」の心に生まれたタツヤは、息を潜めながら、サチコと共に育ってきたのかもしれません。

刺繍 第十話

刺繍 第十話

大日向峰歩 作・小説『刺繍』第十話。久しぶりの母との二人暮らし。一人残してきた夫との何気ない会話から、〝それ〟は少しずつ綻び始めます。「私」と「わたし」の過去に、一体何があったのでしょうか。