Twitterでお話しました
みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。
今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「カラス〜カラス、なぜ鳴くの。カラスの勝手でしょ。」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただき、そしてポッドキャスト「妄想旅ラジオ」第32回「カラス」もお聴きになるとより楽しめる内容です。
行ってみたい、山のクールス、山のフールス
まずはぐっちーさんの、先週のエッセイ「カラス〜カラス、なぜ鳴くの。カラスの勝手でしょ。」の紹介ツイートを。
フールスに住んでみたい#ホテル暴風雨
カラス〜カラス、なぜ鳴くの。カラスの勝手でしょ。 https://t.co/dGLhXb1q1j
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 13, 2021
フールスを気に入っていただけて嬉しいです。私もフールスに住めるものなら住みたいです。山に住むならやっぱりフールスだよねフフフフフ……と妄想に浸っていると、ふわゆさんからこんなコメントが!
幼き頃はク〜ルス(十字架)と思ってました。教会にカラスが飛んでいるイメージです。
— ふわゆ (@100kero1) September 14, 2021
山の教会のク〜ルスにカラスですと!
山の教会のクールスにカラス!同じ歌なのに一文字変わっただけで 急にゴシック調の絵が浮かびますね😮 ポーの世界みたいで教会に何か秘密が隠れていそうです。
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) September 17, 2021
本当に、一文字違っただけで異国めいた幻想世界が展開されます。山のカラスの教会へも行ってみたい。 みなさまお気づきかとは思いますが、今回のページトップの絵は、ふわゆさんのこの素敵なエピソードに想を得て描きました。
不老不死なら7歳なんて本当に子供です
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 17, 2021
不老不死というと、アメリカの作家の方のポーではなく萩尾望都描く世界でしょうか?
うん、こちらのイメージも美しいですね。カラスがこの一族ならば「七つの子=7歳の子説」がにわかに現実味(幻想味?)を帯びて浮上してきます。
フールスもいいけどクールスもね!
フールス、クールスなどの思い込みがあるようですが、童謡には同様な思い込みがありそうですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 16, 2021
古い歌など、今時あまりしない表現やちょっと難しい言い回しがあったりして、それを意味がわからないまま覚えるのですから、たくさんありそうです。他にどんなのあったっけ? と考えているとシャルル大熊さんからコメントが。
ウサギ美味しいとか、赤とんぼに追われるとか、でしょうか。
— シャルル大熊 (@charles_okuma) September 17, 2021
それそれ! 超定番ですね。「赤とんぼ」の二番、十五歳でお嫁に行った「ねえや」は姉のことだと思ってましたし。お姉さんがたった15歳でお嫁に行って便りも来ないのに放っておいていいのか? それは異人さんに連れられてどっか行っちゃってないのか? と思ってました(別の歌が混ざってます。ちなみに「赤い靴」も野口雨情作詞)。
ありますね!
間違ったままでもそれをそのまま歌い続けるのは素直だったからでしょうか— ぐっちー (@mousou_guccy) September 17, 2021
間違ってるって気づいてないですからね。でも変な歌だとか怖い歌だとか思いながら、そういうものだと思って歌ってるのはやっぱり素直なんでしょうか。
超有名タイトルだといずれ間違いに気づきがちですが、いまだ気づいていない思い込みもある気がしてなりません。
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) September 17, 2021
あり得ますね
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 17, 2021
いまだに間違って解釈している歌、まだまだあると断言できます(私の場合)。「えっ、そうだったの!?」と気づくのって面白いですからね、間違ったまま死んじゃうより、なるべくたくさん間違いに気づいて大笑いしたいものです。
案外つまらない歌だった、なんて気づくよりは、間違ってた方が楽しいという考えもありますが、間違った解釈から生まれたイメージが消えてなくなるわけでなし、むしろ自分だけの秘密の花園のような地位を得て輝くとさえ思います。
ふわゆさん、シャルル大熊さん、どうもありがとうございます!
いわゆる暴風雨の雨状態
続きまして、ホテル暴風雨風オーナーからのコメントです。
作家というのは基本的に書きたいことを書くものです。それにおかしな点があれば編集者が「これなんすか?」と訊きます。だから「七つの子」が発表されたとき編集者は何も言わなかったの?と思ったら野口雨情自身が編集長だったんですね。一人二役。#金の船 #野口雨情 #七つの子
— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) September 15, 2021
「七つの子」は、童謡・童話雑誌『金の船』に発表されたものだそうです。その編集長が野口雨情だったそうです。
シャルル大熊さんからもコメントをいただきました。
ファンタジーが現実と違うのにも2種類あると思います。魅力的にするために現実と違えている場合と、技術不足により現実と違ってしまった場合です。ファルコンは後者ですが、七つの子は前者?
— シャルル大熊 (@charles_okuma) September 19, 2021
ネバーエンディングストーリーの映画は観ていないのですが、私はポスターを見てファルコンは「犬」だと思ってました。もちろん普通の犬じゃないのはわかりますが、「バスカヴィル魔の犬」的な?(妄想に別作品混ざりがち)
魅力的になったかどうかは受け止める側の主観によりますが、「七つの子」は明らかに「不足」というよりは「過剰」な方向の解釈ですね。
前者なのでしょう
意図的に曖昧にしたと考えるのが妥当ですね
私としてはもう「勝手にしやがれ」です— ぐっちー (@mousou_guccy) September 19, 2021
ぐっちーさん、「度」を越したものには冷たいなあ。
考えてみたら、「金の船」に野口雨情が作品を発表するというのは、「ホテル暴風雨」にオーナーの私が何か書くみたいなものと言えなくもないですね。改めて思うに、そりゃあやりたい放題だ。このようなやりたい放題状態のことがいずれ「いわゆる暴風雨の雨状態」と言い習わされるようになるといいな。雨つながりということで。いかがでしょうか野口先生。精一杯精進いたしまして、やりたい放題を極めますので何卒。はい、ありがとうございます!
……妄想はさておき、風オーナー、シャルル大熊さん、ありがとうございます。
ファンタジーの対極にあるのは、ノンフィクションではない
続きまして、ポチ子さんからのコメントです。
現実主義?のぐっちーさんにもファンタジーを楽しむ子供時代があったのですね😏
ところで、ぐっちーさんはシュルレアリスムやキュビズムの絵画についてはどう思ってます?— ポチ子 (@mousou_pochiko) September 17, 2021
あ、ぐっちーさんにファンタジー時代があったのは私もちょっと意外で、へぇ〜! と思いました。そこからシュルレアリズムやキュビズムの絵画へとつなげる発想はさすが。言われてみるととても気になってきます。ぐっちーさん、絵はお好きなようですし、写実至上主義、とも思えないけれど、絵画の「度」はどこにある?
考えてみると以前は全く理解できませんでしたが、絵画については面白いと感じることができるようになったと思います
素直さの喪失なのでしょうか?— ぐっちー (@mousou_guccy) September 17, 2021
なるほど〜。
(童謡の解釈のように)間違っていようと何だろうと、自分なりの「理解」が先に立つものとそうでないものとで、受け止め方は違ってきますよね。そう考えると何が「素直」なのかもだんだんわからなくなってきます。
どちらかというと、子供はわかりやすい絵の方を好む気がしますがどうなんでしょう(素直だから?言われるほど素直じゃないから?)シュルレアリズムやキュビズムは、あれこれ武装した大人の心の隙をグサッとついてくるイメージがあります。装備が増えて素直じゃなくなる度に楽しみ方が多様になるのでは
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) September 17, 2021
ファンタジーの対極かも知れないですね
— ぐっちー (@mousou_guccy) September 17, 2021
素直じゃなくても楽しめる、素直じゃないほど楽しめる、ファンタジーの対極はシュルレアリズムやキュビズム説の誕生です。
私は若い頃は単純に「へんてこな絵だな〜でも、これは好きだな、とか、そうでもないな」と感性だけで見てました。最近は確かに多角的に楽しめるようになってきた気がします。でもピュアだった頃も懐かしいです。
— ポチ子 (@mousou_pochiko) September 17, 2021
ポチ子さんはすごくオリジナルな楽しみ方をされてそうで、いろいろお話聞いてみたい!
よくわからない絵って、「メッセージに共感・賛同できるか?」という要素がほとんどないぶん、どれが好きか嫌いかに人(や自分)の意外な面を発見できる気がします。子供の頃の好みなんかは、単純に「身近な何かを連想させる」ことに左右されてたと後で気づくことがよくあります
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) September 19, 2021
「わからない」っていうのは本当に宝の地図じゃないかと思います。あえてわかろうとしないとか、わかる努力を放棄するとか、理解力の欠如とかじゃなくて、本当にわからない、取りつくしまのないわからなさ。わからなさブラボー!
言ってることがよくわからなくなってきましたが、ポチ子さん、どうもありがとうございます。
名作替え歌の破壊力
最後におまけです。
オリジナルの童謡だけでなく「カラスの勝手でしょ♪」など印象的な替え歌は動物のイメージに影響すると思います(元歌のイメージにも)。替え歌として秀逸かつ超ナンセンスな「サル ゴリラ チンパンジー♪」の影響は計り知れず(私の中で)…… ぐっちーさん @mousou_guccy はそういうの、ありますか?
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) September 17, 2021
カラス なぜ鳴くの カラスの勝手でしょ♪
という替え歌、替え歌界でかなり上位にいる強者です(私の脳内で)。
今や都市の嫌われ者と言っていいカラス。私はどちらかというとカラスに興味と好感を抱いていますが、それでも近くに何羽もいるとちょっと怖いです。
そんなカラスをあんなにも優しく歌った稀有な歌、野口雨情作詞「七つの子」。
しかし「勝手でしょ」とハイテンポな2コママンガみたいにしてしまったあの替え歌の破壊力たるや。やっぱりカラスのイメージはやや悪化しているような。
私がカラスの賢さを表す幾多のエピソードの中でも忘れられないのが、「奈良公園のカラスたちの間で、鹿の頭の上にフンを落とすという遊びが流行中」というものです。なんてこった、カラスのやつめ! シカ、災難! でもやっぱりちょっと面白い……。
脱線しました、ぐっちーさんは替え歌といえばこれ、というのは、あるのでしょうか?
サル、ゴリラ、チンパンジーは秀逸ですよね
こちらのインパクトが大きくてほかになかなかすぐに思い浮かばないです— ぐっちー (@mousou_guccy) September 17, 2021
やっぱりすごいですよね、あれ。
そうだった、「ボギー大佐」のメロディで「サル ゴリラ チンパンジー♪」のあの替え歌の話でした。何と言っても替え歌界の王者はあれではなかろうか。
替え歌界の王者ですよね。「サル」は勝手に「ニホンザル」と読み替えて、それらが三大霊長類みたいな気がどうしてもしてしまいます。
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) September 19, 2021
語呂が良かっただけなんでしょうけどね。あの替え歌のおかげで、オランウータンとかボノボとかは(ヒトもか?)どこか影が薄くなってます。なぜならあの三種が三大霊長類だから。完全に無意味なところ、歌詞が部分的にしかないところ(本当はあるのかもしれませんが知られていない)も素晴らしい。
さて、本文中にも書きましたが、今回のページトップの絵は、
ふわゆさんご幼少のみぎりの素晴らしいイマジネーションをリスペクト、「山のクールス」です。このお堂の再奥に丸い目をしたかわいい子(七つ)がいるのです。
では今回はこれにて。次回のエッセイは、なんとぐっちーさんが私のリクエストに答えてくださるという、「妄想生き物紀行」オリジナルテーマのエッセイです。妄想旅ラジオ第33回は、リスナーの方からのお便りを紹介する回で、こちらも普段とはちょっと違ったフリートークが楽しい回ですが、エッセイはエッセイで別テーマで行こうということになりました。来週のエッセイ更新日は9月28日。いつもはラジオ放送のテーマを追っているので、次回は思い切り季節感のあるタイムリーなテーマをお願いしました。テーマが何かも含めて、来週読んでのお楽しみといたします。
また、その前日の9月27日には、妄想旅ラジオ第111回を記念して、公開収録ツイキャスが配信されます。とても楽しそうなので私も参加したいです。まずはツイキャスって何? というところから勉強せねば……。みなさまもぜひ。
ゾロ目記念!妄想旅ラジオ公開収録ツイキャス
🐻9月27日(月)20時~(約3時間)
🐸たまのツイキャスアカウントで配信(https://t.co/ojknJMZkCw)
🐿️タイトル決めもみなさんと一緒に!たのしみぃ。https://t.co/emkXQ9dWO2
— たま (@mousou_tama) September 18, 2021
そしてエッセイを読んだ後はまた、 Twitter でもお会いしましょう!
ご意見・ご感想・ぐっちーさんへのメッセージは、こちらのコンタクトフォームからお待ちしております。
※ホテル暴風雨にはたくさんの連載があります。小説・エッセイ・マンガ・映画評など。ぜひ一度ご覧ください。<連載のご案内> <公式 Twitter>