Twitterでお話しました
みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。
今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「サトウキビ〜C4なら真昼の陽が強いときでもラム酒を飲みながらババ抜きが続けられます」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。
先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただくとより楽しめる内容です。
食材当てのフィールド、異次元拡張中
バイオエタノールもアルコールなので、飲んでみようという人もいないとも限らない、というかいると思うんですよね……(実験用のアルコールを試しに飲んでみた経験のある人を何人も知っています) 私もその「味」は気になります。聞いてみました。
ぐっちーさん @mousou_guccy 、サトウキビで作ったバイオエタノールもラム酒みたいな味と香りがあるんでしょうか? 猛烈に気になります🤔 アルコール度数が原料成分が残らないほど高くなければ、ラム酒そっくりの美味しいお酒ができる理屈……なんでしょうか?
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 14, 2023
ラム酒もバイオエタノールも基本的には同じ方法で製造しますが、蒸留で違いがあります
ラム酒は蒸留後のアルコール度数が70程度なのに対し、バイオエタノールは95程度です
バイオエタノールはそこからさらに脱水して不純物も取り除くので、残念ながらラム酒の香りはしないのではないでしょうか— ぐっちー (@mousou_guccy) February 14, 2023
ふーむ。蒸留をほどほどでやめておけばラム酒になるのだとすると、何だかもったいない話だと思うのは私だけでしょうか? せっかく美味しいのに、というだけでなく、ラム酒の方が高価だというのですからコストパフォーマンス的にも。
95ですか〜! そりゃ燃料にするんですもんね⛽️
「バイオエタノールグルメガイド」という未開拓分野見つけた! と思ったのですが難しそうですね(ちなみに下戸)
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 15, 2023
なんかいろいろ妄想計画を立てていましたが下戸です。味には興味があるもののそんなに飲めるかと問われるとほぼ飲めないので残念です。バイオエタノール飲み比べ。結果は、「なんでも一緒」なのか。
いいジャンルを見つけたと思ったんだけどなあ。落胆したところへ思いがけない新情報が。
ディーゼル車の燃料に廃油を使ったトラックを見かけたことがあります
排気の匂いが天ぷらだったので、これだったらソムリエになれるかもしれません— ぐっちー (@mousou_guccy) February 15, 2023
ディーゼル車に廃油とな?
廃油と聞いて工業的なものを連想しましたが、まさかの食用油? でも残った揚げ油で車が走るなら素晴らしいです。材料は大豆かオリーブかゴマか、調理したのは天ぷらか唐揚げか、「廃油トラックきき油道」を極める人が現れないものか💡😄
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 16, 2023
これはすごい話ではないでしょうか。私は家で揚げ物をしませんが、「油捨てるのが何だかイヤ」というのがしない理由の40%は占めています。燃料になるならいい話です。
でもディーゼル車に食用油って大丈夫なの? と思いきや、うまく油を濾過する装置を取り付ければ走るみたいです。仕組みの解説に加え、自分でやってみたレポートも載っている記事を見つけ、面白くて読み込んでしまいました。以下にリンクをはります↓
ディーゼル車を廃油で走らせる!水道、ガス、電気契約ナシの「てー!ハウスプロジェクト」10 (ヨホホ研究所)
結構いけそうですよ
匂いでご飯食べられそうです— ぐっちー (@mousou_guccy) February 16, 2023
「これはエビ天を揚げたごま油の香り」……などの廃油の匂いへのイマジネーションあっての発言ですね。
ぐっちー家元の誕生……
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 17, 2023
きき廃油道妄想派ぐっちー流初代家元ぐっちーの誕生であった。
グルメは貴重・希少を極める方面だけでなく、妄想方面にも大いに伸び代があると思っていましたが、それにしてももっと予想外の方向へ広がるんじゃないかと予感させられる事例でした。
ビート君ときき砂糖
ホテル暴風雨風オーナーからの質問を紹介します。
ぐっちーさんに素朴な質問です。サトウキビから作った砂糖とビートから作った砂糖は味が違うのでしょうか?
— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) February 15, 2023
バイオエタノール同様グルメ系質問きました!
漂白された砂糖に違いはないと思いますが、精製の過程で残った糖蜜や黒砂糖などは風味が違うと思います
北海道では甜菜が多く栽培されていて製糖業も盛んですが、精製前の糖蜜を買うことができます
名前は「天才ビートくん」https://t.co/dZPmWgZ8jU— ぐっちー (@mousou_guccy) February 15, 2023
おお! 天才ビートくん!!
世界ではサトウキビ由来の砂糖が圧倒的多数らしいのですが日本はてん菜糖の割合が高いそうです。また、世界的には砂糖といえばまずは「グラニュー糖」であるのに対し、日本では砂糖といえば「上白糖」だとか。砂糖に対する独特の好みがあるのでしょうか。
ビートくんがその謎を知っていそうです。天才だし。
精製する前の糖液、素晴らしいもののようですね。なぜ精製するのか……
天才ビートくん、昭和初期の浪人生イメージ?— 風木一人@ホテル暴風雨オーナー (@Kazeki_Kazuhito) February 16, 2023
『キテレツ大百科』にこんな人いましたね。
風オーナー、ありがとうございます!
砂糖よりも甘いもの
ところで、以前より不思議に思っていたことがあります。
精製する前のてんさい糖を食べたことがないので興味津々です! ビートく〜ん😆
ところで、未精製の黒糖(と言っても、私が味わったのはサトウキビのですけれど)って、精製した砂糖より甘く感じませんか? あれが不思議です。塩は精製度の低いものの方が塩味がまろやかで納得できるのですが🤔— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 16, 2023
精製した糖とはつまり「純粋な甘さ」ではないのか。
純粋な甘さよりも夾雑物込みの方が甘いってどういうことだ。
という、疑問です。黒糖甘いよね。そして美味しい。
黒糖には苦味が含まれているように感じるので、口の中全体で味を感じることができて、濃厚に感じられるのかもしれませんね
— ぐっちー (@mousou_guccy) February 16, 2023
なるほど、甘みとは甘味以外の味によって増幅される味覚なのか!?
多様な味が混ざることで塩味はまろやかになるけれど甘味は強くなるのでしょうか。 やっぱり不思議です。砂糖が塩より分子が断然大きいことと関係あるのかも(いや、ないかも?)
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 17, 2023
つい塩と比べてしまうのです。料理に塩その他調味料をどんなに入れすぎても塩そのものより塩辛くなることはありません。が、何かを入れた結果砂糖そのものより甘くなるってことはあるんじゃないのか?
餡子に塩を入れると甘みが増すのと同じなのかも
— ぐっちー (@mousou_guccy) February 17, 2023
それもありましたね!
スイカに塩とか。
あれは逆ベクトルの味とのコントラストで甘く感じさせる作戦と理解してましたが、そうとも限らないですね。バニラとかシナモンとか山椒とかを入れると甘みが増す気がするのと実は類縁かも
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 18, 2023
ともかく「塩味」と「甘味」は対極のようでいて、そんなに単純で対称な関係ではないみたいです。奥深く謎多き味覚の世界!
まず砂糖で肉を焼く
え?
と、驚いたのが見出しにもしてしまったこの言葉です。
実家ですき焼きを作る時、関西風ではまず砂糖で肉を焼くのですが、その砂糖が色のついた砂糖なのです
精製しきっていない砂糖で、いつも自宅で使用している砂糖と違うので味の調整が難しく感じます
精製された砂糖は雑味がないので使いやすいですが、個性は消えてしまいますね— ぐっちー (@mousou_guccy) February 16, 2023
砂糖で肉を焼く!?
砂糖「で」というのは、砂糖を燃料にするとかサトウキビを菜箸の代わりに使うとかそういうこと? と、とっさに変な妄想が。
砂糖で肉を焼く?(ちょっと絵が浮かばず混乱中) メイラード反応で美味しくなるんでしょうか。黒糖だとさらに良い香りが加わりそう😍 くらいに思ってしまいますが、甘さの調整が難しいのですね。
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 17, 2023
いやもちろん、その妄想は違うということにはすぐ気づきました。砂糖だけで調味しながら焼くという意味でしょう。ぐっちーさんのご実家ではその際、精製度の低い黒糖の味わいのある砂糖を使われると。美味しそうではないですか。
関東のすき焼きは割下で味付けすると思いますが、関西では最初に一枚だけお肉を焼いて、砂糖と醤油と酒で味付けします
最初の肉に砂糖をまぶすと焦げ付かないので先の表現になりました
いつも漂白糖で味をみているので砂糖が変われあんばいがわからなくなってしまいます
難しいです— ぐっちー (@mousou_guccy) February 17, 2023
砂糖を水分なしに振りかけて焼いたら焦げるのでは? という疑問がここで氷解。最初の一枚のお肉に砂糖をまぶして焼くことで焦げ付かせず油と糖分を鍋になじませるという知恵が。
醤油と砂糖と酒を混ぜたものであとで調味するのではなく、先に砂糖単体で焼き、後で醤油と酒を加えるのですね。その方がさしすせその法則として正しい気がしますね💡
— SAITO Ukyo (@ukyo_an) February 18, 2023
今度やってみたいです。関西風すき焼き。
ていうかもう明日食べたいくらいの気分になってきて、そんな気分で作ったのがページトップの画像です。
「すき焼き」「砂糖」で検索したらフォトストック で見つかった写真を使用しました。これは最初の一枚ではなく、全部のお肉に砂糖まぶしていますが、こういうやり方もあるんでしょうか。いいなすき焼き。
というわけで今回はこれにて。次回のテーマは「トリケラトプス」です。恐竜界のスター的な恐竜ですね。妄想旅ラジオ第70回「トリケラトプス」 もぜひお聴きください!ぐっちーさんパートには、エッセイのリストロサウルスの回「リストロサウルス〜リストロサウルスは恐竜の繁栄に貢献していたかもしれない」にも登場した、恐竜博士が出てきますよ。次回のエッセイにも登場か? どうぞお楽しみに。